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なでしこFWサバイバル、仏強豪所属の大滝が主役だ!

[ 2013年3月5日 06:00 ]

ボレーシュートを放つ大滝

 国際親善大会アルガルベ杯(6日開幕)に出場するなでしこジャパンは3日、合宿2日目の練習を行い、午後から合流したリヨンのFW大滝麻未(23)が定位置奪取を誓った。大野、安藤のベテラン不在の中、若手によるサバイバルを勝ち抜く。

 状態の良さが目を引いた。両サイドからのクロスに合わせるシュート練習で大滝が鋭く右足を振り抜き、1メートル72の長身を生かしたヘディングで存在感。合流直後とは思えない動きに中村コーチが「ヨーロピアン!」と欧州組の成長株を称えた。

 リヨンに加入して2年目。チームは女子欧州CL連覇の強豪だけに出場機会は限られ、サイドハーフやトップ下に回ることもあるが、今季は7試合9得点と数字を伸ばしてきた。FWの競争相手にドイツのポツダムで実績を残す大儀見や昨季なでしこリーグ最多20得点を挙げた高瀬らがいる中、23歳は「遠慮はしていられない。自分が中心でやって得点を決めていくというつもりでやっていければ」と決意を口にした。

 一気に定位置をつかみたい大滝だが、アピールに失敗すれば今後の招集が遠のく可能性もある。代表経験が少ない若手がひしめくFWは競争が激しく、少ないチャンスをいかに生かすか。佐々木監督は大滝を「周りが見えるようになってきた。シーズン中だし、コンディションはいいのでは」と持ち上げた一方で他選手にも言及。「大滝が来てライバル関係がメラメラしてきた感じ。“どんなプレーするのよ”って」と競争をたきつけた。

 大滝も入った9対9にフリーマンを加えるミニゲームでチーム最年少18歳の田中美が両チームを通じて全2得点。指揮官はいずれも代表初招集の田中美、小川、山崎の名前を挙げて「良かったんじゃないか」と笑った。

 「ノリさん(監督)からは“積極的にプレーしていけ”と言われた。少しでもゴールに向かってチャレンジしたい」と大滝。熱い戦いが始まる。

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