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永井、技あり千金弾!連勝で12年ぶり8強決めた!

[ 2012年7月30日 06:00 ]

<日本・モロッコ>後半、先制ゴールを決めた永井は観客席に向かって雄叫びを上げる

ロンドン五輪男子1次リーグD組 日本1-0モロッコ

(7月29日 ニューカッスル)
 12年ぶりの8強だ!サッカー男子の日本は29日(日本時間30日)、モロッコと対戦。前半は防戦一方だったが、後半39分にFW永井謙佑(23=名古屋)が、決勝弾を決め1―0で勝った。初戦のスペイン撃破に続く連勝で勝ち点6とした日本は、8月1日の1次リーグ最終戦のホンジュラス戦を待たずに、00年シドニー五輪のトルシエジャパン以来の決勝トーナメント進出が決定。銅メダルを手にした68年メキシコ五輪以来のメダル獲りを目指す。

 スコアレスドローが濃厚となってきた後半39分だった。均衡を破ったのはスピードスターだった。ロングボールに抜け出した永井は飛び出してきた相手GKの動きを見ながらループシュートを放った。バウンドしたボールは無人のゴールに吸い込まれていった。殊勲の永井の周りに歓喜の輪ができた。

 前半から迫力あるセットプレーで、モロッコゴールに迫った。前半42分、扇原の右CKにニアサイドの鈴木が頭を合わせる。相手GKのキャッチしたボールはゴールラインを割ったかに見えたが、判定は惜しくもノーゴール。同44分には、清武の左CKに、ニアサイドに走り込んだ吉田がフリーでヘディングシュートを放ったが、ゴール右へ。それでも、初戦スペイン戦で大津の決勝弾を生んだ精度の高いセットプレーは健在だった。

 0―0で折り返した後半17分には清武がペナルティーエリア外から放った左足ミドルシュート。威力のあるボールは、A代表の経験もあるモロッコGKアムシフの手をはじき、バーに当たり、再びGKの背中に当たったが、ゴールを割ることはできずキャッチされた。

 左足首痛で出場が危ぶまれた大津も強行先発。前半39分に相手選手と接触し、再び患部を痛めたが、後半25分にはドリブルから右足シュート。またも相手GKの好セーブに阻まれたが、負傷を感じさせない動きで2戦連続ゴールを狙った。

 後半足が止まったモロッコに対し、日本は運動量が落ちなかった。26日のスペイン戦から中2日と過密日程で迎えたこの試合。しかし18日ベラルーシ戦と21日メキシコ戦と中2日で強化試合を組むなど、抜かりはなかった。「試合が続く状況で海外組と合わせることも考え、出場時間、運動量を見ながらやってきた。中2日もベラルーシ戦、メキシコ戦でやっているので問題はない」と話した通り、終盤になるにつれて関塚ジャパンは躍動し、決勝ゴールにつなげた。

 場所を移動するとスイッチが入るように選手らの体を慣らしてきた。アジア予選では試合会場近隣で直前合宿を行い、現地入りする日程を組んできた。選手らも「戦闘モードに入りやすい」と効果を実感していた。試合会場を転々とする五輪本大会。グラスゴーからニューカッスルの移動後にも選手らは「切り替えやすい」と話し、万全の態勢で臨んでいた。そしてつかんだ決勝トーナメント。選手たちは試合ごとにたくましさを増してきた。

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2012年7月30日のニュース