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酒井高、体張った!DF陣“熟成”2戦連続完封

[ 2012年7月30日 06:00 ]

<日本・モロッコ>後半、必死に守る酒井高

ロンドン五輪男子1次リーグD組 日本1-0モロッコ

(7月29日 ニューカッスル)
 体を張った。最後は体が倒れながらも執念で左足を投げ出し、至近距離から放たれたアムラバトの強烈なシュートをブロックした。前半18分の自軍ゴール前、相手CKから招いた絶体絶命のピンチ。初先発の酒井高が守備で見せた。日本から多くのサポーターが駆けつけていた場内が思わずどよめいた瞬間だ。

 スクランブル出陣に見事に応えた。不動の右SBの酒井宏が26日のスペイン戦で左足首を捻挫し、急きょ、巡って来た出番。それでも酒井高は「急に出番が来ることもある」と武者震いした。昨季、移籍したシュツットガルトでは出場14戦で4アシストと躍進。たくましさを増したフィジカル、技術、メンタルの全てが大舞台で生きた。

 酒井高を加えた新たな最終ラインはスペイン戦に比べてラインを敵陣に近い位置へ高めた分、裏のスペースを狙われた。それでも慌てることなく対応。前半34分には守護神の権田が、ラブヤドのブレ球シュートをはじき飛ばすなど最後のとりでを守った。同42分には鈴木が、同43分には吉田が、CKから続けざまに強烈ヘッドで相手ゴールを脅かした。

 オーバーエージ(OA)枠で招集され、主将も務める吉田は「金星のあとの試合は、気が緩みそうになりがちなので引き締めたい。メディアを通じていろんな声も聞こえてくるし、油断していると足をすくわれる」と気持ちを引き締めた。

 五輪の前哨戦と位置づけた6月のトゥーロン国際では1次リーグ3試合で7失点。その後、OA枠で吉田、徳永を加えた最終ラインは短い時間の中で熟成を目指した。そして優勝候補スペインに続き、アフリカの雄をも封じ、2戦連続完封で1次リーグ突破を決めた。

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2012年7月30日のニュース