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女子大生ジョーカー真奈“メダルと単位がとれますように”

[ 2012年7月7日 06:00 ]

壮行会に出席した岩渕は花束を手に在校生とハイタッチし引き揚げる

 現役女子大生でなでしこジャパンのFW岩渕真奈(19=日テレ)が、五輪金メダルと大学の単位のダブルゲットを目指す。在籍する駒沢女子大(東京都稲城市)で6日に行われた五輪壮行会に出席し、学生約600人の前で決意表明した。なでしこジャパンの活動期間と同大の期末試験の日程が重なるため、リポートなど特別課題を課されることが判明。五輪期間中も女子大生とサッカー選手の“二足のわらじ”でフル回転する。

 大学の昼休みに行われた壮行会。天才ドリブラーは約600人の学友からエールを送られた。「大学の勉強とサッカーの両立は大変?」という素朴な疑問には「大変です。でも、先生方に協力してもらっているおかげでサッカーに集中できています」とよどみなく答えた。

 五輪開催中の今月31日から1週間、駒沢女子大では前期の期末試験が実施される。同大事務部教務課によると、人文学部国際文化学科2年の岩渕は現在13科目を履修。同大では2人しかいない「技能奨励生」で、国際大会などで授業に出席できない場合は公欠扱いになるという。ただ公欠中も授業ごとにリポート提出などの課題が課され、その課題をこなさないと単位は取得できない。

 今回も試験の代わりにリポートの提出などが課される見込みだ。矢尻和範教務課長は「現地からメールで課題を提出してもらうこともある」と説明。練習や試合で疲れていても、宿舎では勉強が待っている。ただ岩渕は昨年のW杯ドイツ大会の時にも同じような経験をしている。「W杯の際も全て課題を期間内に提出していた。先生たちの評判もとても良かった」と同課長。どれだけ多忙でも学生の本分である学業をおろそかにしたことがない模範学生だ。葛城天快理事長も「単位を落としたという話は聞いたことがない」と文武両道の姿勢を高く評価する。

 「五輪の舞台に立てるのは自分にとってプラス。支えてくれている友だちや先生に恩返しができるように、結果を出して帰ってきたい」と岩渕。チーム最年少の女子大生FWにとって、忘れがたい、忙しい夏になりそうだ。

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2012年7月7日のニュース