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「パンツ汚せ」で目覚めた!G大阪3発王手

[ 2010年4月1日 06:00 ]

<G大阪・SAF>後半ロスタイム、ゼ・カルロス(中央)のゴールに盛り上がるベンチの中で、冷静な表情を崩さない西野朗監督(左)

 アジア・チャンピオンズリーグは31日、各地で1次リーグ第4戦を行い、G大阪はホームでSAF(シンガポール)を3―0で下した。シュート計33本の猛攻で相手を圧倒し、2勝2分けで勝ち点を8に伸ばし、1次リーグ突破に王手をかけた。

【試合結果
1次リーグG組順位表


 西野監督がキレた。格下のSAF相手に、前半に奪ったゴールはシュート16本を打ちながら安田理の1点のみ。ハーフタイムのロッカールームで、指揮官の怒号が響いた。

 「パンツを汚せ!もっと泥臭く行け!」

 きれいに崩そうとするあまり、ゴール前での迫力を欠いた前半。橋本が「あんなに怒るのは珍しい」と語ったように、指揮官の怒りは過去にないほど頂点に達していた。

 その怒声が選手の闘志に火をつけた。後半10分に平井が公式戦3試合連発となるゴール。新エースとして「自分が点を取らないと。この1カ月が勝負」と会心ゴールにも笑顔はなかった。さらに後半ロスタイムには、途中出場のゼ・カルロスが移籍後初得点を挙げてダメ押し。喜びすぎてイエローカードをもらったゼ・カルロスは「今まで体重オーバーとか練習試合で(PKを外して)笑われたりした」とこれまでの悔しさを振り返りながら、初得点に安どの表情を浮かべた。

 今季公式戦4戦目にして、ようやくホーム初白星。ただ、前後半で33本のシュートを放ち何十回と決定機を迎えながら、わずか3ゴールにとどまった点は反省材料。試合後、西野監督は「ホームで初めて勝ったことは、プラスになるかもしれない」としつつも「きょうのような迫力のない攻撃では、通用しない。今よりチーム力を上げないと水原戦(13日)は厳しい」と怒りが収まらない様子。今季まだノーゴールのFWチョ・ジェジンも「得点がないのはありえない」と自分を戒めた。1次リーグ突破に王手をかけたとはいえ、現状のままではG大阪のV奪回は見えてこない。

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2010年4月1日のニュース