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オーラ出しまくり森本弾は本田が“プロデュース”

[ 2009年10月10日 06:00 ]

<日本代表練習>岩政大樹(左)と競り合う森本貴幸

 いよいよ怪物FWが代表デビューする。日本代表は10日、スコットランド代表と対戦する。最大の注目は先発での国際Aマッチデビューが有力な新鋭ストライカーFW森本貴幸(21=カターニア)だ。2列目で先発が濃厚なMF本田圭佑(23=VVVフェンロ)が全面サポートを約束するなど、決定力不足打開の切り札として周囲の期待が高まっている。

【日本代表


 野獣のごとく相手DFを追い、激しくプレスをかけた。その瞬間「森本っ、グーッ」と岡田監督からも称賛の声が飛ぶ。試合前日のゲーム形式練習。合流4日目の森本が徐々に岡田ジャパンのコンセプトを体現し始めた。「戦術理解はまだまだだけど、だんだん分かってきた。自分の持ち味を出したい」。怪物FWはスコットランド戦に向けて静かに語った。
 セリエA通算12得点の実績は誰もが認めるところだが、さらにピッチ内外での大物ぶりがチームメートの証言で明らかになってきた。“代表新人”ながら食事などチームの行事に遅れることもしばしば。究極のマイペースぶりを発揮しているのだ。昨夏の北京五輪以来の再会となった元祖ビッグマウスの本田が「あんなずぶといやつもいない。ストライカー気質」と舌を巻いたほどだ。
 もちろん、その言葉は期待の裏返しでもある。本田は「森本を生かすようにプレーしたい」と言う。実戦練習ではパスのタイミング、コースなどを考えて、森本の長所を引き出そうと連係面の確認に全力を注いだ。試合本番では森本の初ゴールを引き出すパスを狙う。
 本田だけではない。同じFWの大久保でさえ「肝っ玉が据わっている。森本がゴールすれば、新ヒーローの誕生。皆がそう思ってるよ」と森本のデビューを心待ちにする。まだ合宿4日目だが、誰もがただ者ではないオーラを感じ取っていた。
 先発デビューが有力なスコットランド戦には両親も招待する。8日の香港戦はスタンド観戦だったが、「自分があの速い展開の中に入ってどうできるか、ですね」としっかりイメージを構築。岡田監督も「顔がリラックスしてきたよ」と期待を寄せる。イタリアに主戦場を置く21歳がいよいよベールを脱ぐ。

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2009年10月10日のニュース