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本田一発で移籍再浮上…PSV「興味ある」

[ 2009年8月4日 06:00 ]

<PSV・VVVフェンロ>後半、相手選手のファウルで倒れる本田圭佑

 VVVフェンロのMF本田圭佑(23)が自力で移籍の道を広げた。2日に敵地で行われたPSVとの開幕戦にトップ下で先発出場し、1得点1アシストと活躍。優勝候補相手に3―3の引き分けに持ち込んだ。PSVのフレッド・ルッテン監督(46)が本田に対して興味を示すなど、いったんは沈静化した移籍問題が一気に再燃してきた。(アイントホーフェン・堀秀年通信員)

 主将としてチームを1部昇格に導いた本田の実力は、1部の強豪をも苦しめた。就任したばかりのPSV・ルッテン監督は試合後のインタビューで「本田はわれわれにとって非常に興味のある選手だ」と獲得候補に挙げていることを明言した。

 さらに3日付のアルヘメーンダッハ・ブラット紙は「9月1日、彼はフェンロでサッカーをしているか?」と移籍期限の8月31日までに他クラブに移籍する可能性があると報じた。

 本田は開幕直前まで「オランダの伝統あるクラブでやりたい」とPSVなどへの移籍を志願していた。だが、ベルデン会長が設定した1000万ユーロ(約13億5000万円)という移籍金がネックとなり、開幕までに話はまとまらなかった。一方で「1部で通用するのか?」という声があったのも事実だった。そんな周囲の声を、わずか1試合で吹き飛ばした。

 最初に存在感を示したのが0―2の後半8分。FWカラブロが落としたボールをヒールパスして、FWアハウイの反撃弾を生んだ。後半11分にはドリブルで相手選手3人をかわして突破。そして1―2の後半15分、左CKからゴール正面に走り込み、左足ボレーで同点ゴールを決めた。1部では08年3月23日のNEC戦以来、497日ぶりのゴール。上々の1部再デビューとなった。

 それでも、本田は納得していなかった。「点を取ったのは満足しているけど、もっとやれたという部分があったから」。移籍問題についても「ジタバタしてもしようがない。自分にやれることを1歩1歩やっていくだけ」と淡々。周囲の声に振り回されず、ピッチ上でアピールを続けていく覚悟だ。

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2009年8月4日のニュース