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見えた12差逆転V!レアルにラモスの不敗神話あり

[ 2009年4月28日 06:00 ]

<レアル・マドリード・セビリア>後半、勝ち越しのゴールを決めたラウルは、雄叫びと共にガッツポーズ

 リーガ・エスパニョーラは第33節の7試合が26日に行われ、レアル・マドリードがセビリアを4―2で下し、次節5月2日に対戦する首位バルセロナとの勝ち点差を4に縮めた。敵地で先制を許したものの、FWラウル(31)のハットトリックで逆転して7連勝。昨年12月に就任したファンデ・ラモス監督(54)は連続不敗を18試合に伸ばし、逆転優勝に望みをつないだ。

 【レアル・マドリード4―2セビリア】レアル・マドリードのロッカーが沸いた。難敵を下してバルセロナと勝ち点4差。次節ホームで迎える直接対決に勝てば1差となる。ファンデ・ラモス監督が「これで優勝を懸けて争える」と話せば、普段冷静な主将ラウルも「困難な試合になるが、勢いに乗っているので勝てるだろう」と宣言。レアルにとってそれほど大きな勝利だった。
 熱狂的ファンが多いセビリアのホームでは過去5季で1分け4敗。DFペペを出場停止で欠いたこの日も前半16分に先制されたが、前半終了間際にペペの代役を務めたメッツェルダーの攻撃参加からラウルが同点弾。後半は開始からペースを握り、18分と21分に立て続けにラウルが得点した。
 セビリア時代の06、07年にUEFA杯を連覇したファンデ・ラモス監督だが、07~08年シーズン途中にトットナムと電撃契約。4年半で総額2500万ポンド(当時約58億円)という契約条件に怒ったファンに「守銭奴」と非難された。昨年12月のレアル入り後、初めてとなった今回のセビリア遠征では2人のボディーガードが用意がされ、自身の顔写真を印刷したおもちゃの紙幣が試合前からピッチにばらまかれるなど嫌がらせをうけたが「セビリアでの仕事に誇りを持っている」とき然とした態度で反応。厳しい洗礼の中でクラブ新記録のアウェー8連勝を達成、逆にリーグ連覇中の王者として底力を示した。
 昨年12月の就任直後はバルセロナに敗れたが、その後は18戦で17勝1分け。1月の移籍市場で守備意識が高いL・ディアラを獲得してガーゴとの2ボランチによる中盤からの守備を徹底し、1試合平均失点は就任前の1・71から0・58へ改善。バルセロナのMFシャビに「華やかではないが、実用的で勝負強い」と認めさせる布陣をつくりあげた。残り5試合だが、欧州CLとスペイン国王杯で勝ち残っているバルサは最低8試合を戦う必要があり、日程は有利。最大勝ち点差12と遠かったバルサの背中がはっきりと視界に入ってきた。

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2009年4月28日のニュース