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ダヴィ急転!札幌残留の陰にエメルソン

[ 2008年10月2日 12:50 ]

 コンサドーレ札幌を運営する北海道フットボールクラブ(HFC)の矢萩竹美社長(58)は1日、カタールリーグのアルサードと移籍交渉を行っていたFWダヴィ(24)が今季は札幌に残留すると発表した。

 急転直下の残留劇だった。カタールリーグの移籍登録期限が9月26日に迫り、アルサードから同23日にダヴィとHFCに緊急オファー。翌24日にアルサードの代理人が来札、提示した違約金が条件を満たし、HFCは同日の練習後にダヴィの現地での移籍交渉を認めた。アルサードがダヴィに白羽の矢を立てた背景として、元札幌のFWエメルソンの去就が微妙で、FWテノリオが負傷で戦線離脱していたことがあった。その中で、ギニア人FWパスカルを獲得。さらに27日には同リーグ・アルガラーファのFWマフモッド(イラク代表)の獲得も確実になり、エメルソンも残留する方向で状況が激変。“保険”として獲得交渉をしていたダヴィは余剰人員となった。

 移籍を熱望していたダヴィは9月28日に傷心の帰国。札幌・宮の沢で行われた1日の練習に合流し、「オファーの条件は良かったが…。みんなに心配を掛けたが、プロ選手として最後まで(J1残留を)あきらめず、今までと同じように100%の力でチームに貢献できるように頑張る」と、5日の磐田戦(ヤマハ)への出場に向けて話したが、移籍交渉が決裂したショックは隠しきれなかった。

 アルサードに振り回される形で9月28日のFC東京戦でエースストライカーの欠場を余儀なくされた三浦監督は「監督にとって運命を左右する出来事。現場は迷惑極まりない」と激怒。今後は再び来季に向けてJ1クラブも交えた争奪戦も始まる中、ダヴィ自身は「今はコンサドーレしか頭にない」と話すにとどまった。

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2008年10月2日のニュース