世界渡り歩くリメイク 今年こそドバイで輝く

[ 2024年3月28日 10:30 ]

前走はサウジでリヤドダートスプリントを制したリメイク
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 日々トレセンや競馬場で取材を続ける記者がテーマを考え、自由に書く東西リレーコラム「書く書くしかじか」。今週は大阪本社の小林篤尚(46)が担当する。今週は大阪杯に加え、ドバイウイークで盛り上がる。ドバイゴールデンシャヒーンへ向かうリメイク(牡5)は前走のリヤドダートスプリントを勝っての参戦。サウジの結果を踏まえ、新谷師に改めてここまでを振り返ってもらった。

 コロナ禍が解け、自由に海外へ行けるようになった。一昨年の凱旋門賞は渡航費の高騰もあり、ドバイを経由してパリへ。機内でハリーポッターを4作品観賞した。飛行機の長旅は平気なタイプ。ドバイゴールデンシャヒーンに向かうリメイクは昨年から出走した競馬場を書き出すとサウジ→ドバイ→中京→盛岡→韓国→大井→サウジとなる。なかなかお目にかかれないローテ。新谷師に振ると「安定感ないよね」と笑いつつ、言葉を継いだ。

 「リメイクは飛行機輸送も特に気にしていない。気持ちが弱くて神経質過ぎるなと思ったら(海外を)選択しないからね。馬運車でたまにうるさい馬はいるけど、ウチにはそこまでの馬はいない。普段の扱いでストレスのたまっている馬が馬運車とか輸送に弱い面はあるかもしれない。牝馬で性格的に神経質な馬はいるけどね」

 前走のリヤドダートスプリントでV、昨年3着からのリベンジを果たした。海外重賞は昨年9月のコリアスプリントに続く2勝目。「試行錯誤をしての調整がうまくはまりましたね」と振り返った。指揮官はレース後のインタビューでも「昨年の悔しさから、どうしたら勝てるのかと試行錯誤してきました」と語っていた。この1年、考えて調整を行ってきたスタッフへの気持ちがあった。

 「体は1年前と比べても成長しています。馬の成長具合もあるけど、スタッフがどれだけ考えて頑張ってやってきたかというプロセスが大事。松田さんが頑張っていたからね」と海外に同行して調整する松田全史助手を思いやった。

 今年もサウジからドバイへ転戦。ドバイゴールデンシャヒーンは2年連続の出走となる。現地で26日に追い切りを消化。映像で確認した新谷師は「おなかとか体の締まり具合や毛ヅヤを見てもいいと思います。追い切った後の歩様のチェックも問題ないです」とひと安心。昨年は直線で差し脚を伸ばして5着に食い込んだ。あれから1年で成長を遂げた。中央、地方、海外と渡り歩く“個性派”がドバイの空で輝きを放つ。

 ◇小林 篤尚(こばやし・あつひさ)1977年(昭52)3月31日生まれ、大阪府枚方市出身の46歳。04年からボートレース担当。16年に中央競馬へ。ドバイはアーモンドアイがドバイターフを勝った19年に現地観戦。

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