【中山金杯】マイネルクリソーラ黄金の輝き!中野師ラスト金杯制覇へ自信満々

[ 2024年1月4日 05:27 ]

ウッドチップコースで追い切るマイネルクリソーラ(撮影・郡司 修)
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 24年の中央競馬開幕を告げる新春の名物重賞・東西金杯の追い切りが3日、行われた。「中山金杯」のマイネルクリソーラは美浦Wコースで素軽い走りを披露。管理する中野栄治師は2月末で70歳定年を迎える。競馬人生の集大成。調教師として最初で最後の金杯制覇となるか。

 71年の騎手デビューから中野師の競馬人生は半世紀以上。96年の転身から30年近くに及んだ調教師生活も残り2カ月となった。いつもにこやかな師は寂しい話題を明るくスルー。中山金杯に出走するマイネルクリソーラの話になると、一気にトーンがアップした。「以前はひどかった輸送でパニックになる面がなくなった。メンタル面の成長があるし、ここは勝ち負けになっていいと思うよ」。

 最終追いはWコースで単走。落ち着いた様子で道中をクリアし、手応え十分に直線へ。決して無理はさせないがスムーズに加速。スピード感あふれるフットワークで5F66秒6をマークした。中野師は「先週の時点で仕上がっているので、今日はこれで十分。いい動きでしたね」と目を細めた。

 騎手としてアイネスフウジンで逃げ切った90年ダービー。史上最多19万人の大観衆から巻き起こった「ナカノ・コール」は、今も語り継がれる伝説。それだけに愛馬を託すジョッキーに求めるレベルは高い。中山金杯は81年、自らの手綱でドロッポロードを勝利へと導いた思い出のレース。「前走(アンドロメダS2着)は位置取りが後ろすぎた。差し切るためには4角で5、6番手にはいてほしい。そしてしっかり(マークする)相手を決めなきゃいけない」とイメージする。

 「今(厩舎に)8頭のオープン馬がいるんだよ」。トレーナーが得意げに語る通り、厩舎には地道に鍛えた実力馬が居並ぶ。来週の日経新春杯(14日、京都)にはブローザホーン、シルクロードS(28日、同)にはカイザーメランジェがスタンバイする。引退までの残り2カ月間も楽しみなレースが多い。「あと少しですが頑張ります。とにかく事故のないようにいきたいですね」と師。競馬人生ラストスパートへ。まずはギリシャ語で金(クリソーラ)と命名された愛馬で金杯制覇。新春の中山に「ナカノ・コール」が沸き起こるか。

 《中野厩舎新年5勝目標》中野厩舎は3日間開催の中山で10頭以上のエントリーを予定。師は「正月はうちの馬を応援してよ。期待できる馬ばかりだし、5勝はすると思うよ!」と意気込み十分だ。土曜5Rレディマキシマ(牝3)、日曜1Rイーサンハンター(牡3)、月曜1Rサノノリッチ(牝3)は未勝利脱出目前。前走2着のアイブランコ(牡7)は月曜10R招福Sでオープン入りを狙う。月曜メイン11R・カーバンクルSには、G3葵S2着の実績があるコムストックロード(牝5)もスタンバイ。上位人気が見込まれる中山金杯のマイネルクリソーラを含め、師が掲げる“5勝”は決して絵に描いた餅ではない。

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