【青森競輪G2「第39回共同通信社杯競輪」決勝】深谷ビッグ9年ぶりV

[ 2023年9月19日 04:50 ]

共同通信社杯を制し、優勝カップを掲げる深谷
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 G2「第39回共同通信社杯競輪」の決勝戦は18日、青森競輪場で行われ、深谷知広(33=静岡・96期)が鋭く追い込んで優勝。賞金2790万円を獲得した。深谷の共同通信社杯優勝は初めて。G2優勝は14年松戸サマーナイトフェスティバル以来4回目。21年1月に愛知から静岡へ移籍して初のビッグ制覇となった。なお人気を集めた嘉永泰斗は7着、地元の新山響平は2着に敗れた。

静岡移籍初だ完全復活

 練習仲間の渡辺を追って捲ってきた嘉永を飛ばし、最後は地元Vに執念を燃やす新山を捉え切った。

 「うれしい気持ちと受け止められない気持ちが半々です。踏み出した時の車の出は悪くて、あとは無我夢中でした」

 G2制覇は2014年以来、実に9年ぶり。「新聞を見て9年もたっていたんだなと」。自転車競技に専念していた時期は長く、また「力が落ちている中で勝てなかった」と、かつての圧倒的な強さを知るファンの期待に応えることができず苦しい時だった。

 心機一転、静岡に移籍して練習環境は変わり「年下の選手が多い中で、責任感もある。自分も引き上げてもらっている感じです」と力が戻ってきたことを実感し、さらに今年になって人の後ろを回る機会が増えた。練習でも並走の練習に取り組むなど、マーク戦での成長を感じG3は2V。そして今回も渡辺の後ろで「新山君は一瞬で止められなかったですが、外に見えた嘉永君だけは止めようと思いました」と今回、絶好調の嘉永を封じたことでVに大きく近づいた。

 このVで獲得賞金ランキングは8位になり一躍、賞金面でもグランプリ出場が見えてきた。

 「ラインとして強くなる位置の選択を。静岡、南関を盛り上げていきたい。さらに力を付けてその先に結果を求めていきたい」

 残るG1はあと2つ。2017年平塚以来のグランプリ出場へ向けて完全復活を果たした男が照準を定めた。(緒方 泰士)


 ◇深谷 知広(ふかや・ともひろ)1990年(平2)1月3日生まれ、愛知県安城市出身の33歳。私立桜丘高卒。09年7月プロデビュー。通算成績は922戦357勝。通算取得賞金は8億2047万円。G1優勝は第62回高松宮記念杯(11年)、第23回寛仁親王牌(14年)。G2優勝は4回目。S級特別昇級=デビューから56日、S級初勝利=同113日、史上最速G1優勝=同684日(11年6月5日・前橋)は記録。1メートル69、79キロ。血液型B。

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