【宮島・SGオールスター】原田 突き抜け悲願の初制覇、ファンに宮島に感謝の激走

[ 2022年5月30日 05:05 ]

オールスターを制し、笑顔でガッツポーズの原田
Photo By スポニチ

 ボートレース宮島のSG「第49回ボートレースオールスター」は29日、第12Rで優勝戦が行われ3コースからトップスタートを決めた原田幸哉(46=長崎)が、鮮やかな捲り差しで勝利。オールスターは初優勝で、5度目のSG制覇を飾った。原田は優勝賞金3900万円を獲得。大村クラシック覇者の遠藤エミを抜いて、賞金ランク1位に立った。2着は白井英治。3着には篠崎元志が入った。

 「ファンの方が認めてくれているのはスタートだと思うので、遅れないようなスタートを行って見せ場をつくりたいですね」

 まさに有言実行だった。3コースからコンマ09のトップスタート。抜群パワーのカド石野を食い止めるとともにイン白井にもプレッシャーをかけた。

 「優勝戦はイチかバチか捲り差しで勝負しようと思ってました。(同期の)瓜生君のアドバイスで調整したら、完璧な状態になりましたね」

 作戦を一つに絞っていたから切れ味も絶品だ。2コース村松が落として差しに構えると同時に完璧な握り差し!先マイした白井の内懐を完全にとらえ赤いカポックが2Mを先取りする。白井のこん身の差し返しも突き放し、5回目のSG優勝を確定づけると、ゴール後に派手なガッツポーズ!喜びを爆発させた。

 「いつもファン投票で出させていただいてるのにふがいない成績ばかりで…。投票順位も少しずつ落ちてきて、どこかでまたアピールしたいと思ってたけど、準優の勝ち方も優勝戦の勝ち方もアピールできたと思います。ファンの方には感謝しかないですね」

 感謝したい人はまだいる。レーサーになりたかった原田青年は中学卒業後に訓練のため広島県江田島市の海上自衛隊に入隊。休日は宮島ボートに通っては自分が走る姿を思い浮かべていた。「出願した宮島の競走会の推薦ですし、感謝しています。施行者の方にも恩返しできました」。“宮島愛”もパワーになった。

 今年の賞金額は5000万円を突破してトップに立った。「地元の大村でグランプリ(12月13~18日)が決まってからどうしても出たくて…。最高の形でGPに臨めるので、ファンの皆さまには感謝しかないです」。勝者は何度も何度も“感謝”を口にして気持ちを伝えた。

 ◇原田 幸哉(はらだ・ゆきや)1975年(昭50)10月24日生まれ、愛知県出身の46歳。長崎支部所属。76期生として95年6月、蒲郡一般戦でデビュー。96年10月、三国一般戦で初優勝。通算92VでSGは18優出5V。1メートル72、52キロ。血液型B。同期は瓜生正義、魚谷智之ら。

 《次走》白井英治は7月5日からの下関G2全国ボートレース甲子園で瓜生正義、菊地孝平、毒島誠、茅原悠紀、遠藤エミらと優勝を争う。村松修二、原田幸哉、石野貴之、篠崎元志は6月5日からの住之江G1太閤賞で松井繁、太田和美、魚谷智之、篠崎仁志、守屋美穂ら強豪が参戦。平高奈菜は6月2日からの福岡一般戦で田口節子、平山智加、倉持莉々、板橋侑我、宮之原輝紀らと激突する。

続きを表示

この記事のフォト

2022年5月30日のニュース