【中山牝馬S】菅原明 アブレイズで誕生日重賞Vだ!4年目ブレーク候補に大チャンス

[ 2022年3月11日 05:30 ]

ガッツポーズする菅原明(撮影・郡司 修)
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 関東のホープが珍しいミッションに挑戦だ。12日の中山牝馬Sにアブレイズで挑む菅原明良(あきら、20)は、その日が21歳の誕生日。中央競馬開催日に誕生日を迎えるのはデビュー4年目で初めてだ。昨年は全国リーディング11位。今年もここまで15勝。1月にはオニャンコポンで京成杯を制し波に乗る。美浦期待の星がバースデー重賞Vを決め、菅原明ここにありと全国にアピールするか。

 横山武の快進撃に続くのはこの男で間違いない。関東騎手のネクストブレーク候補といえば、誰もが菅原明の名前を挙げる。重賞2勝を含む通算151勝。10傑入りこそ逃したが、昨年は全国11位の75勝(武豊、M・デムーロと同数)で存在感を示した。

 アップカミングの若武者は12日、21歳になる。「厩舎の方に“土曜が誕生日だな”って言われるまで忘れていました(笑い)。それくらい意識していなかったですけど勝てたら最高ですね」。絶好のタイミングで中山牝馬S・アブレイズの依頼が舞い込んだ。ムラ駆け傾向の新パートナー。「これから(VTRなどで)研究して、うまく乗れるように頑張りたい」とバースデー重賞Vへ意気込む。

 騎乗をオファーした池江厩舎は先週のオーシャンSをジャンダルムで制し、勢い十分だ。池江師は「前走(府中牝馬S13着)はあまり状態が良くなかったので参考外。追い切るたびに馬が良くなってきた。(フラワーCで重賞V経験がある)中山は合うと思う」と2週連続の重賞Vへ確かな手応えを伝える。

 この日の菅原明は茨城県の美浦トレセンで早朝の調教をこなしてから足早に愛知県へ移動。名古屋競馬場で名古屋大賞典(アナザートゥルース)に騎乗した(5着)。売れっ子とあって多忙を極めるが、大目標に掲げるリーディングジョッキー奪取に向け、その一日一日が糧となる。過去の重賞2勝(21年東京新聞杯=カラテ、22年京成杯=オニャンコポン)はともに持ち前の思い切った騎乗で混戦を断った。主役不在で混迷極めるハンデ重賞も、もしかして…。

 《武豊は過去4度》誕生日の重賞Vは、当然ながら誕生日に競馬開催が行われ、かつ重賞があり、さらに自身がチャンスのある馬の依頼を受ける必要がある、なかなかハードルの高い芸当だ。ちなみにJRA重賞347勝の武豊(52)は過去に4度(92年阪神大賞典=メジロマックイーン、97年フラワーC=シーキングザパール、98年中山記念=サイレンススズカ、08年ファルコンS=ダノンゴーゴー)、3月15日の誕生日に重賞制覇を決めており、さすがと言うしかない。

 ◇菅原 明良(すがわら・あきら)2001年(平13)3月12日生まれ、千葉県出身の20歳。19年、美浦・高木厩舎所属でデビュー。同年4月20日の福島6RタイキダイヤモンドでJRA初勝利。昨年の東京新聞杯(カラテ)で重賞初制覇。JRA通算2139戦151勝。1メートル63、45キロ。血液型O。

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2022年3月11日のニュース