【共同通信杯】ダノンベルーガ完勝、史上2頭目の1戦1勝馬V!クラシック主役に名乗り

[ 2022年2月14日 05:30 ]

<東京11R・共同通信杯>豪快に差し切ったダノンベルーガ(右端)=撮影・郡司 修
Photo By スポニチ

 昨年、エフフォーリアが制したクラシックの登竜門「第56回共同通信杯」が13日、東京競馬場で行われ、3番人気ダノンベルーガ(牡3=堀、父ハーツクライ)が外から伸び切って完勝。1戦1勝馬がこのレースを制したのは15年リアルスティール以来、7年ぶりで史上2頭目。一躍、クラシックの主役候補へと躍り出た。

 厚い雲が覆った東京競馬場の直線。キラリと光ったのは底知れない才能だ。負けを知らぬまま引き揚げてきたダノンベルーガ。この日、初めてまたがった相棒のポテンシャルに松山はほれ込んだ様子だ。「返し馬の雰囲気、乗り味が良くて、すぐにいい馬だと感じた。凄いものを持っている馬だと思います」

 道中は中団の外を追走。「(堀師からは)最後にいい脚を使えるような競馬をしてほしいという指示でした」(松山)。4コーナーでは4頭分のロスをいとわず大外へ。午前中から降り続けた雨も関係ない。一気にスピードに乗ると、マークした1番人気ジオグリフを突き放した。松山は「追ってからもいい反応でした。こういう馬場(やや重)でどれだけの脚を使えるかと思っていたけど関係なかった。良馬場ならもっといいパフォーマンスを見せてくれると思う」と絶賛だ。

 母コーステッドが16年ブリーダーズCジュベナイルフィリーズターフ2着の良血。19年セレクトセール当歳で1億7280万円(税込み)で落札され、名門・ダノン軍団の期待の1頭となった。中団でしっかり我慢を利かせたデビュー戦に続き、隙のない競馬で2連勝。松山は「新馬戦で石橋さんがレースを教えていたので凄く乗りやすかった。今日はつかまっているだけでした」とたぐいまれなセンスに舌を巻いた。

 過去、共同通信杯を1戦1勝の身で制したのは15年リアルスティール(皐月賞、菊花賞2着、16年ドバイターフ優勝)のみ。レース前に「ここもポテンシャルで」と潜在能力に懸けた堀師の期待に応え、同厩舎の2冠馬ドゥラメンテが2着に泣いた15年の借りを返した。皐月賞(4月17日、中山)に出走となれば、同じく2戦2勝イクイノックスとの対戦が実現。火花散る原石同士の激突が今から待ち遠しい。

 ◆ダノンベルーガ 父ハーツクライ 母コーステッド(母の父ティズウェイ)19年2月7日生まれ 牡3歳 美浦・堀厩舎所属 馬主・ダノックス 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績2戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金4741万3000円 馬名の由来は冠名+クジラ目の哺乳類

 【共同通信杯アラカルト】

 ☆騎手&調教師 松山のJRA重賞勝利はスポニチ賞京都金杯(ザダル)に続いて今年2勝目、通算28勝目。堀師は21年マーチS(レピアーウィット)以来で通算63勝目。

 ☆種牡馬 ハーツクライ産駒は17年スワーヴリチャード以来、このレース2勝目。JRA重賞は前週のきさらぎ賞(マテンロウレオ)、東京新聞杯(イルーシヴパンサー)に続いて今年4勝目、通算75勝目。

 ☆関東馬 18年オウケンムーンから5連勝。通算では関東41勝、関西15勝。

続きを表示

この記事のフォト

2022年2月14日のニュース