【フェブラリーS】アルクトス 完熟7歳、悲願中央G1初制覇へ「中131日」ぶっつけ大作戦

[ 2022年2月14日 05:30 ]

中131日でのぶっつけ参戦で悲願の中央G1初制覇を狙うアルクトス
Photo By スポニチ

 今週末は22年のJRA・G1開幕を告げる砂王決定戦「第39回フェブラリーS」(20日、東京)が行われる。ここ2年の最優秀ダートホースであるテーオーケインズ、チュウワウィザードが海外遠征のため不在。混戦必至の一戦はアルクトス(牡7=栗田)に注目だ。関東の星が3年連続の出走で悲願Vをつかみ取る。

 今度こそ。アルクトスが雪辱を期す。上がり馬として期待を背負った20年(4番人気)はハナを奪うも失速9着。G1馬として挑んだ21年(2番人気)は外から堂々と他馬をねじ伏せにいったが、伸び切れず9着。3年連続の出走、もう人気は裏切らない。

 東京ダートで5勝の巧者。栗田師が「コースなど条件はいい」と言うように舞台設定に不足はない。能力さえ発揮できれば…。陣営が導き出した答えは、昨秋10月の南部杯(1着)からのぶっつけ参戦だった。中131日。指揮官は「昨年は根岸S(4着)で叩いた。レース当週の最終追いも凄く良かった。だが、競馬ではじけるところがなかった。元々、気がいいタイプで間隔を空けて結果が出ているので前哨戦は使わなかった」と説明する。

 今回で20戦連続のコンビとなる相棒・田辺が騎乗した1週前追いはWコースで5F66秒2~1F12秒1。鞍上は「不得意なウッドチップなので派手さはないけど、いつも通りの雰囲気にある」と感触を伝えた。「フェブラリーSは僕自身も毎年期待して乗っているが結果が出ていない。(冬のダートの)タフな馬場状態を含め、いろいろ考えて乗らなければいけない」。関東きっての策略家は“完熟期”を迎えているというパートナーに中央G1タイトルをもたらすべく、知恵を巡らせる。

 体重を絞りにくい冬場。超大型で、右前球節に弱さを抱えるなど調整が難しい馬だが、プール調教も併用しながら万全の仕上がりに近づいてきた。「競馬になると自分で体をつくるので、レースは(前走と)同じくらいの体重になると思う」と栗田師。三度目の正直へ、すこぶる順調だ。

続きを表示

2022年2月14日のニュース