【中京記念】先駆け福永塾!“筆頭”鮫島克駿である ドリームソルジャーで一発狙う

[ 2021年7月16日 05:30 ]

鮫島克駿
Photo By スポニチ

 今週はサマー2000シリーズの函館記念、サマーマイルシリーズの中京記念が行われるが、サマージョッキーズシリーズも熱い戦いが繰り広げられている。目下首位に立つのはファストフォースでCBC賞を制するなど好調な鮫島克駿(かつま、24)。7年目の若武者は今週も土日とも重賞に騎乗。ダービー3勝ジョッキー福永祐一(44)直伝のスタート力を武器に、さらなる活躍を誓う。

 鮫島駿の好調の背景には騎手としての師と仰ぐほど傾倒する福永の存在があった。年頭の中京競馬場の調整ルーム。木馬にまたがりながら先輩は後輩の質問に答え続けた。この日が大きなターニングポイントだったと鮫島駿は振り返る。「祐一さんが木馬でいろいろと教えてくれました。競馬のノウハウやゲートの出し方など…。自分の中では知らないことばかり。次の小倉開催でトライしてみようと思いました」

 すると、1、2回小倉開催で14勝を挙げ、吉田隼(19勝)に次いで冬の小倉リーディング2位に。20年の冬の小倉(12日間)が同9位(6勝)だったから大きな進歩を遂げた。この後、内外の関係者から「カツマ(克駿)のゲートがうまくなった」との声が上がり始めた。その象徴的な例が4日のCBC賞。格上挑戦の8番人気ファストフォースを駆り衝撃の日本レコード(1分6秒0)でV。「返し馬ではモサモサした動きで、とても先手を取れる自信はなかった」と言うが、好スタートから押してハナを奪い、あれよあれよの逃げ切りを演じた。「ゲート内の(人馬の)姿勢、馬の立ち方。狭い空間でジョッキーが扶助できることは限られているが、一歩でも早く出るように心掛けている」。福永から教わったエッセンスが実を結んだ会心の騎乗だった。

 この勝利もあり目下、サマージョッキーズシリーズの首位に立つ。「まだ始まったばかり」と笑うが、今週も土日とも重賞に騎乗。追い風を背に好結果を出したい。函館2歳Sのカイカノキセキは「スピードとパワーを兼備」とチャンス十分。

 翌日は小倉へ南下し、サマージョッキーズシリーズ対象レースの中京記念。騎乗馬ドリームソルジャーは大敗が3戦続き、低人気が予想されるが「以前ほど掛からないイメージ。一発狙います」と穴党の買い意欲をそそるコメントを出した。

 デビュー7年目を迎えた今年は重賞2勝に加え、ここまで39勝で自身のキャリアハイ(18年の42勝)も目前。来週以降もアイビスサマーダッシュのライオンボスなど有力馬が控える。大きく飛躍した“福永塾”の塾生から目が離せない。 

 ▽2021サマージョッキーズシリーズ 対象は6月13日の函館スプリントSから9月12日の京成杯AHまでの重賞とリステッド15競走。対象競走に騎乗した騎手に対し、着順に応じて1競走ごとに点数を与え、1勝以上した騎手の中から合計得点が最上位の騎手がシリーズチャンピオンとなる。チャンピオン騎手には褒賞金100万円と賞品(30万円)。今週は函館記念と中京記念が対象レース。

 ◇鮫島 克駿(さめしま・かつま)1996年(平8)10月18日生まれ、佐賀県出身の24歳。父・克也は佐賀競馬のトップ騎手。兄・良太もJRA騎手。栗東・浅見厩舎所属。15年3月デビュー、同14日の中京2Rタピエスで初勝利。1年目は同期で最多の39勝。昨年の小倉大賞典(カデナ)で重賞初制覇。JRA通算2522戦246勝(重賞3勝、15日現在)。1メートル60、48キロ。血液型B。

続きを表示

2021年7月16日のニュース