【CBC賞】ファストフォース 1分6秒0!日本レコードV、鮫島駿「特殊な馬場だと分かっていた」

[ 2021年7月5日 05:30 ]

<CBC賞>JRAレコードでレースを制したファストフォース(左)=撮影・柴田 春男
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 衝撃のレコード1分6秒0!小倉競馬の「第57回CBC賞」は、格上挑戦のファストフォース(牡5=西村)がJRAレコードを樹立する逃げ切り勝ち。英仏G1馬アグネスワールドが99年の北九州短距離Sでマークした1分6秒5の芝6Fレコードを土曜・戸畑特別でプリモダルクが0秒1更新したばかりだったが、それを1日で塗り替えた。

 ファストフォースを初コンビでレコードVへと導いた鮫島駿が振り返る。

 「特殊な馬場だと分かっていました」

 前日の小倉10R、2勝クラスの戸畑特別でプリモダルクがアグネスワールドの1分6秒5を0秒1更新する超速スピード馬場。さらに強風。この日は4コーナーからゴールに向けて強烈な追い風。文字通りフォローに乗って、格上挑戦かつ重賞初チャレンジのファストフォースが鮮やかに逃げ切った。ゴール後、スタンドがどよめく。勝ち時計は1分6秒0!バンブーメモリー、サクラバクシンオー、アグネスワールド。かつて画期的なレコードブレークをしてきた高速スプリンターの後継者が誕生したかもしれない。

 「ある程度は前に行かないと駄目だと思っていました。枠も良かったし、行き切れればチャンスはあるかなと。よくしのいでくれました」

 鮫島駿のプラン通り。五分のスタートを切ると押して押してハナへ。前半3Fが前日の戸畑特別と同じ32秒3。重賞メンバーだけに、この時点でレコード更新は確実。さあ人気馬は…と後続に目を移しても、ヨカヨカは追走いっぱい、ピクシーナイトはいい手応えだがさて届くか?いや、最短距離の高速レーンで、追い風に乗ったファストフォースが寄せつけなかった。

 ここ2走は3勝クラスで6、8着。西村師は「体が絞れないことに原因があった。今回はビシバシと乗り込んで動きが以前と全然違った。馬体重の18キロ減は狙い通り。全てがはまった」とダイエット成功にしてやったり。今後について「夏に強い馬だね。未定だけど、サマースプリントシリーズを視野に調整したい」と爽やかに語った。レコード連発だった小倉の開幕週に突如、高速スプリントの申し子が現れた。サマースプリントシリーズの台風の目。その勢いはどこまで続くのか、要注目だ。

 ◆ファストフォース 父ロードカナロア、母ラッシュライフ(母の父サクラバクシンオー)16年5月9日生まれ 牡5歳 栗東・西村厩舎所属 馬主・安原浩司氏 生産者・北海道浦河町の三嶋牧場 戦績15戦6勝(重賞初勝利) 総獲得賞金7007万4000円(地方含む)。馬名の由来は第一の力。

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2021年7月5日のニュース