【大阪杯】レイパパレ無傷6連勝でG1初制覇!雨味方にコントレイル&グランアレグリア完封

[ 2021年4月5日 05:30 ]

大阪杯を制したレイパパレ=中央(撮影・亀井 直樹)
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 レース史上最高のメンバーがそろった「第65回大阪杯」が4日、阪神競馬場で行われ、4番人気のレイパパレがライバルに影を踏ませない圧巻の逃げ切りV。無傷の6連勝で初G1制覇の快挙。昨年のラッキーライラックに続いて、牝馬が2年連続で勝利を収めた。鞍上の川田将雅(35)は大阪杯11度目の騎乗で初勝利。先週の高松宮記念ダノンスマッシュに続く、G1騎乗機会2連勝を達成した。

 G1初挑戦のレイパパレが、雨中の仁川で大仕事だ。コントレイル、グランアレグリアの2強を含めた強敵を寄せつけない圧勝劇。昼すぎから降りだした雨で、良から重へ変化した馬場状態を全く苦にしなかった。

 川田が「最後にバタついて、あまりいいスタートではなかった」と説明したスタート直後は、後手に回って1馬身のビハインド。鞍上はバランスを崩しながらも、そのアクシデントに冷静に対処した。スッと行き脚をつけ、1角手前で自然とハナに立つ。1000メートル通過が59秒8と締まった流れに持ち込んだ。直線の入り口で馬場の真ん中へ進路をスイッチ。鞍上のゴーサインに応え、力強く加速していく。後続との差は詰まることなく、メンバー最速タイの上がり3F36秒8の末脚でゴールを駆け抜けた。先週の高松宮記念ダノンスマッシュに続く、2週連続G1勝ちを決めた川田がレースを振り返る。

 「本当に凄いことをやってくれました。返し馬の雰囲気が良く、力みすぎることなく(今日は)我慢できると思いました。リズム良く運べていましたし、前回とははるかに違う内容で走ることができました」

 厩舎の先輩である全兄シャイニングレイは14年新馬戦、ホープフルS(G1昇格前)を連勝。クラシック候補として名乗りを上げたが、脚部不安で約2年の長期休養を余儀なくされた。兄の無念を妹が見事に晴らす形となり、トレーナーは「シェルズレイの現役や兄を含めてこの一族とここまで関わってきました。G1を獲れて、この牝系の評価が上がると思うと本当にうれしいですね」と喜びをかみしめた。

 デビュー6戦目でのJRA古馬G1制覇は、グレード制が導入された84年以降では最少キャリアでのもの。さらに、無敗の古馬G1勝利はファインモーション(02年エリザベス女王杯)、クリソベリル(19年チャンピオンズC)に続く3頭目の快挙だ。気になる今後は未定ながら、限りなく大きな夢が広がってくる。“遅れてきた大物”の新たな無敗伝説の序章が始まった。

 ◆レイパパレ 父ディープインパクト、母シェルズレイ(母の父クロフネ)17年1月28日生まれ 牝4歳 栗東・高野友和厩舎所属 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績6戦6勝(重賞2勝目)総獲得賞金2億2651万7000円 馬名の由来はハワイ語で帽子の縁の周りに飾るレイ。

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