【松阪・ウィナーズC】清水が復活V!松浦との黄金タッグで南関粉砕

[ 2021年3月29日 05:30 ]

<松阪・ウィナーズC>優勝し賞金ボードを掲げる清水
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 G2「第5回ウィナーズカップ」の決勝戦は28日、三重県松阪競輪場で行われた。レースは松浦悠士の動きに乗った清水裕友(26=山口・105期)が抜け出して優勝、賞金2170万円を獲得した。清水のG2優勝は20年7月のサマーナイトF以来2回目。また第9Rで行われた「ガールズケイリンコレクション2021松阪ステージ」は女王・児玉碧衣(25=福岡)が優勝、賞金215万円を獲得した。

 深谷の参入で勢いづく南関の郡司政権に、清水が松浦との黄金タッグで待ったをかけた。

 前を取った南関勢の後ろ、いわゆる前中団からの組み立て。後ろ攻めの古性―稲川が青板から動いて赤板すぎに深谷を切ると、その上を高橋―守沢で通過。松浦は深谷を内に封じながら打鐘目がけてスパート。この動きを右肩越しに見た高橋がすかさず踏み込むと、打鐘4コーナーで番手守沢の口が開く。そのスペースにハマった松浦は、最終2コーナーで先捲りを敢行。最後は清水が番手絶好の流れをモノにした形だ。

 「松浦さんの動きだけ見て走りました。今までで一番うれしい優勝です。G1よりも?はい!」

 うれしさの理由は長い低迷期を経験したからだろう。昨年7月のサマーナイトF(平)以来のG2Vは、G1にもヒケを取らない格別な味となった。

 「昨年はいろいろと試行錯誤したけど、我慢ができなくて途中で投げ出したりして…。気持ち的にもきつかった。でも今年に入ってからはトレーニングの成果がだんだんと出だした」

 手応えを感じ始めた清水は、当面の目標を昨年出場できなかった日本選手権に絞った。その直後のVに笑みが絶えない。優勝賞金の使い道は「車を買うか、人生初の借金を全額返すか。自宅近くに道場を建てたんです」。夢のある職業で頂点を目指すため、自分への投資も欠かさない。それが長州男児の心意気。清水の完全復活により、競輪界のパワーバランスはまたきっ抗ムードに戻りそうだ。

 ◆清水 裕友(しみず・ひろと)1994年(平6)11月9日生まれ、山口県防府市出身の26歳。三田尻学園誠英高卒。14年7月プロデビュー。通算成績は502戦179勝。通算取得賞金は3億2371万円。主な優勝は第35回全日本選抜(20年)、第16回サマーナイトF(20年)、第5回ウィナーズカップ(21年)。1メートル66、82キロ。血液型A。

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