【シルクロードS】末脚自慢シヴァージ差し切って重賞初制覇 福永「次のステージに自信を持って行けます」

[ 2021年1月31日 21:34 ]

<中京11R・シルクロードS> ゴール前、外から差し切るシヴァージ(手前) (撮影・亀井 直樹)
Photo By スポニチ

 自慢の末脚をサク烈させた。スタートを五分に決めたシヴァージは中団追走。いつもの後方スタイルから一転、前めのポジションを取った。福永は「瞬発力をどこで使うか。スタートと位置取りが大事だった」と振り返る。直線は馬群の外から上がり3F最速の33秒6をマーク。内から先に抜け出したライトオンキューをゴール前でかわし、待望の重賞初制覇を飾った。

 「4角の手応えも十分だったし、しっかり勝ち切ってくれたことで、次のステージに自信を持って行けます。いい決め手があるのでG1でも楽しみです」

 福永は1月JRA重賞で7戦2勝、2着2回、3着1回とコンスタントに馬券に絡み、一度も掲示板を外さず。ここもパートナーの力をキッチリ引き出した。

 デビュー当初はダートで経験を積み、一昨年の暮れに芝に転じて以降、3戦目の北九州短距離Sを制したものの展開次第の脚質でもあり、なかなか勝てない時期が続いた。メンバー最速の上がり3F計時は8戦連続。ようやくバチッとかみ合い、約1年ぶりの勝利に野中師は「良かったわ!」と大興奮だ。抑えきれない喜びをストレートに伝えた。「何とかタイトルを獲らせてやりたかった。何せアメリカまで行って購入した馬だから」。17年OBS2歳スプリングトレーニングセールの出身。トレーナー自ら現地に足を運び、そこで一目ボレ。オーナーに購入を直訴し、54万ドル(当時、約6000万円)で落札した。「現地まで行ったかいがあったよ。これで先につながった」と安どの表情を浮かべた。

 次の目標は芝スプリント王のタイトルだ。「このままレースを挟まずにG1に行きたい。同じ舞台で勝てたのは本当に良かった」と高松宮記念(3月28日、中京芝1200メートル)を見据える。6歳春を迎え、軌道に乗った厩舎の期待馬が堂々、本番に向かう。

続きを表示

2021年1月31日のニュース