【平和島・グランプリ】峰 GP2度目制覇!史上初の総ナメ4冠確実「表彰式はソーシャルディスタンス」

[ 2020年12月21日 05:30 ]

<SGグランプリ・最終日>2度目のグランプリを制し、アロハポーズで喜ぶ峰竜太(撮影・西尾 大助)
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 師走の東京に“がばい旋風”が吹き荒れた。SG「第35回グランプリ」は20日、ボートレース平和島12Rで優勝戦が行われ、1号艇の峰竜太(35=佐賀)が逃げて快勝。18年の住之江大会以来、2度目のグランプリ制覇を達成した。SG優勝は今年7月の鳴門オーシャンC以来4度目。優勝賞金1億円を獲得し、20年最多賞金のタイトルも確定した。同時開催のSG「グランプリシリーズ」は11Rで優勝戦が争われ、同じ佐賀支部の深川真二(46)が2コースから差し切り勝ち。17年平和島ダービー以来2度目のSG制覇を飾った。

 先輩から渡された佐賀のバトンを握りしめたまま、力強く栄光のゴールを駆け抜けた。2度目のグランプリ制覇を飾った峰は、ピットに戻るとシリーズ優勝の深川と抱擁。トライアル3回戦終了後は「もう泣かない」と語っていたが、ヘルメットを脱ぐと大粒の涙が既にこぼれ落ちていた。18年は山田康二、上野真之介の弟子2人に出迎えられて号泣。今年は大好きな先輩と喜びを分かち合った。

 「また泣いたらバカにされると思ったけど(深川)真二さんが笑顔でいてくれて…。普段はメチャクチャ怖いけど、こういう時は子供みたいに抱き合ってくれるし、最高の先輩。ただ、真二さんの優勝は凄くプレッシャーになりました」

 こう振り返った通り、2度目の戴冠劇は厳しい戦いを強いられた。スタート展示から松井が前付けを行い、本番も100メートル前後の深い起こし位置。さらにスロー勢に不利と言われるホーム向かい風。そして極めつきはイン受難の舞台だ。

 「平和島の水面、風、進入と負けてもおかしくない条件がそろっていた。でも、それを言い訳にしたくなかった。絶対に勝とうと思ったし、スタートも絶対に全速で行こうと決めて、大時計も見ずに行きました」

 腹をくくって繰り出したのはコンマ01のトップスタート。現役最強の峰に極限ギリギリの踏み込みを披露されては、残る5人に打つ手はない。「スタート正常(のランプ)がついた時に後ろが離れていたのでヨシと思った」。1周バックで早々と勝利を確信。圧倒的1番人気の他にも多くの苦難が待ち構えていたが、終わってみれば圧巻の逃走劇を見せつけた。最後はサーファー峰の恒例となったアロハポーズを右手で掲げ、ファンの声援に応えた。

 この優勝により、既に決まっていた20年最高勝率に続いて最多賞金タイトルも確定。今年ただ1人となるSG2Vを挙げ、最優秀選手も確実だろう。加えて今年の1着数も130回でトップ。2位の松田大志郎に6勝差をつけており、最多勝利のタイトルも見えている。「リードしているなら大丈夫。僕が最多勝も獲ったら新人と女子しか残らないと聞いているので絶対に獲ってやろうと思っている。最も人が少ない表彰式にしてソーシャルディスタンスを取れるようにします」。タイトル総なめの4冠達成なら史上初の快挙。壮大な野望を果たし、来年もボートレース界の主役を担う。

 ◆峰 竜太(みね・りゅうた)1985年(昭60)3月30日生まれ、佐賀県出身の35歳。佐賀支部の95期生として04年11月のからつでデビュー。初優勝は05年11月のからつ。SG4V、G11・3Vを含む通算77V。主な同期は山田哲也、海野康志郎、藤崎小百合ら。1メートル73、52キロ。血液型B。

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