【関屋記念】サトノアーサー鬼差しV!戸崎 出遅れ“誤算”も骨折復帰後初の重賞制覇

[ 2020年8月17日 05:30 ]

<関屋記念>レースを制したサトノアーサー(撮影・郡司 修)
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 真夏の越後で人馬が復活V!!サマーマイルシリーズ第3戦「第55回関屋記念」が16日、行われた。後方17番手を進んだ4番人気サトノアーサーが“大外一気”で突き抜け、18年エプソムC以来の重賞2勝目。右肘開放骨折の重傷から今年5月23日(東京)に戦列復帰した巧腕・戸崎圭太(40)は復帰後の重賞初Vを飾った。一方、小倉メインのサマー2000シリーズ第3戦「第56回小倉記念」は10番人気の伏兵アールスターが“最内一気”で137万馬券の大波乱を演出。デビュー9年目の苦労人・長岡禎仁(26)とともに、うれしい重賞初制覇を飾った。

 まるで2年前のエプソムCの再現。雨上がりの越後路で、試練を乗り越えた人馬が躍った。サトノアーサーのスタートは良くはなかった。ポコンと2馬身出遅れて道中17番手から豪快にV。笑顔で引き揚げてきた戸崎は本音で述懐した。

 「プランとしては後ろから行くつもりはなかったので誤算でした。スタートが出なかったので、そこは切り替えて…。切れる脚は持っているので、馬を信じていました。新潟は直線も長いですし、コースも合っていたのでしょう」

 アーサーが重賞初Vを飾った18年エプソムCの時も騎乗していた。17番手で脚を温存し、直線は芝が傷んでいない外へ迷わず進路を取った。最速の上がり3F33秒7!!16頭ゴボウ抜きで夏の太陽が戻ったターフを突き抜けた。

 愛馬はエプソムC以来、実に798日ぶりの復活白星(重賞2勝目)。鞍上・戸崎は昨年11月JBCレディスクラシック(浦和)で落馬し、右肘開放骨折の重傷。今年5月23日の東京で復帰後の重賞初Vは昨年10月6日の毎日王冠(ダノンキングリー)以来、315日ぶりの美酒だった。「復帰後重賞初V?本当にうれしく思いますし、馬がよく頑張ってくれました。(アーサーは)ずっと人気を背負いながら勝てず、乗り難しい面もある中でよく勝ち切ってくれました」と愛馬に最敬礼した。

 池江師は「状態はずっと良かったけど、前走(エプソムC6着)は馬場が悪くなりすぎたから。昨夜の雨で適度に湿ってくれた馬場も良かったと思う。ゲートの出がもうひとつだったけど(騎手も)腹をくくって乗ってくれ、馬もそれにしっかり反応してくれた」と人馬を称えた。

 15年セレクトセール1歳セリで2億1060万円(税込み)の高額で落札された逸材は、この日のVで獲得賞金2億1837万円に。指揮官は「(過去に)中筋を痛めて再起が難しいかなと思ったが、牧場スタッフがよく治してくれた。脚元に爆弾を抱え、腫れ物に触るような感じで引退も考えたほど。よく頑張ってくれた」としみじみ話した。

 18日にノーザンファームしがらきに放牧予定。「状態を見てから今後は決めたい。ワンターンの1600、1800メートルを使っていくことになるでしょう」と同師は指針を語った。夏の越後路で大きな自信を得た人馬には“実りの秋”がきっと待っている。

 ◆サトノアーサー 父ディープインパクト 母キングスローズ(母の父リダウツチョイス)牡6歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・サトミホースカンパニー 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績20戦5勝 総獲得賞金2億1837万6000円。

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