【宝塚記念】“有馬ホース”ブラスト、逆襲へ万全12秒1 1週前の隠し味で一気に加速

[ 2020年6月25日 05:30 ]

ハルサカエ(左)と併せ追い切るブラストワンピース(撮影・郡司 修)
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 逆襲を期すグランプリホースを忘れるな。18年有馬記念優勝馬ブラストワンピースが上昇気配だ。最終追いはWコースでハルサカエ(4歳3勝クラス)を2馬身追走してスタート。4角ですんなりと並びかけ、楽な手応えのまま併入(5F68秒1~1F12秒1)した。いつもは稽古駆けしないが、今回は加速に手間取る様子はなかった。

 見守った大竹師が“変身”の理由を解説した。「1週前に川田騎手が意識的に一気に加速するように仕掛けてしっかり追った。そのおかげで今日もスピードの乗りが良かった」。僚馬を置き去りにした1週前追いほどの見た目の派手さはないが、当週はこれで十分。「先週の時点で中身はできているので息を整える程度でいい。馬体重は前走(542キロ)よりちょっと重いくらいだけど、活気があって重く感じさせない。前走より状態は上がっている」と万全の仕上がりを約束した。

 その前走・大阪杯(7着)については「ゲートで勝負がついちゃった」と苦笑いで振り返る。スタートダッシュが利かず道中後方から。3角から強気にまくったが、超スローの流れで余力十分の先行勢をかわし切ることはできなかった。「結果的に前残りの競馬。同じ阪神内回りコースでも今回は1コーナーまでの距離が長くなる。スタートを決めて、ある程度の位置を取れれば」。1Fの距離延長で反撃する。

 梅雨時季の阪神最終週に行われる宝塚記念は近4年で3度、やや重で施行された。ブラストは良以外なら国内3戦3勝の雨馬場巧者。指揮官は「雨の影響があればプラス。スタミナ勝負になってほしい」と空を見上げ、「相手関係どうこうよりも自分の力を出せれば結果はついてくる。有馬記念馬として恥ずかしくないレースを」と締めくくった。グランプリホースの意地を見せる時が来た。

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2020年6月25日のニュース