【大井・帝王賞】ベリル無敵V!国内7戦全勝、サウジから立て直し

[ 2020年6月25日 05:30 ]

帝王賞を制した川田騎乗のクリソベリル(撮影・河野 光希)
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 春のダート競馬の総決算G1「第43回帝王賞」が24日、大井競馬場で行われた。JRA7頭、南関東7頭の14頭で争われ2番人気のクリソベリルが直線抜け出し優勝、3つ目のG1タイトルをモノにした。手綱を握った川田は12年ゴルトブリッツに続きこのレース2勝目となった。

 「圧倒的なポテンシャルを持っているのがこの馬のいいところ」

 川田が言葉で表現した通りのレースぶりで、クリソベリルがタイトルをつかみ取った。好スタートを切ると3番手の内めで脚をためる。だが、ワイドファラオの逃げはスローペース。道中行きたがるところを見せたがガッチリ手綱を押さえ込んで折り合いをつけた。そうなれば後は脚を爆発させるだけ。4コーナーでオメガパフュームが外から来たタイミングでゴーサインを出した。直線残り200メートルで先に抜け出すと勢いそのままに後続に2馬身差をつけてゴールを駆け抜けた。

 「体は減っていたが成長はしている。まだ完璧な仕上がりではないが、それでもリズム良く走れたし2馬身差の勝利。まだまだ先が楽しみ」と川田は先を見据えた。

 完勝と言える内容だったがレース前には大きな心配もあった。海外遠征(サウジC7着)から帰国後、体重を大きく減らしていたのだ。牧場で2カ月かかって戻して、それから入厩させて仕上げた。「本当に大変だった。最終追い切りの動きを見て何とか行けるか、と思ったが…。勝てて本当にホッとしている」と音無師は胸をなで下ろした。

 これで国内では7戦全勝。今後は休養を挟んで秋のJBCクラシック(11月3日、大井)から始動が既定路線。「また、秋はこの舞台で会いましょう」と音無師。クリソベリルの国内無敗ロードはまだまだ続いていきそうだ。

 ◆クリソベリル 父ゴールドアリュール 母クリソプレーズ(母の父エルコンドルパサー)牡4歳 栗東・音無秀孝厩舎 馬主・キャロットファーム 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績8戦7勝(南関東3戦3勝、海外1戦0勝)総獲得賞金3億3888万2400円。

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2020年6月25日のニュース