【皐月賞】矢作師「強い」コントレイルで皐月初制覇!牡馬クラシック“3冠王手”

[ 2020年4月20日 05:30 ]

<皐月賞>レースを制したコントレイル(中央)(撮影・郡司 修)
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 「第80回皐月賞」は絶好調・矢作厩舎のコントレイルが1番人気に応え、無傷4連勝でG1・2勝目を飾った。矢作師は昨年有馬記念(リスグラシュー)→ホープフルS(コントレイル)に続き、中山G1・3連勝の快挙。12年のダービー(ディープブリランテ)を勝っている矢作師は“牡馬3冠”に王手となった。なお、コントレイルを含めた皐月賞1~5着馬までがダービー(5月31日、東京)の優先出走権を獲得した。

 皐月賞の歴史に残る死闘。直線はムチの音だけが聞こえる静寂の中でも、コントレイルの矢作師にファンの声援が届いていた。無傷V4。同じ2歳G1を制したサリオスとの叩き合いをしのいで“同世代最強”の座に上り詰めた。

 「簡単にかわせるかなと思っていたけど、あちらも強かった。ジョッキーとはもう少し前に行くことを考えていた。位置取りが後ろになった分、心臓には悪かったですけどね」。3強の前評判だったが、最終的には単勝2・7倍。1番人気としたファンの熱い熱い支持に応えた矢作師はホッとした表情で笑った。

 土曜の大雨こそ上がったがまだ水分が残っていた。やや重。開催8週目で内寄りの芝も見た目に傷んでいた。試練になりかねない最内1番枠。同師は「本当に強い内容」と愛馬を称えた。

 昨年12月ホープフルSと同舞台。馬体重462キロまで同じ。見た目は何も変わっていないのに、指揮官は進化を感じ取っていた。

 「トモ(後肢)がしっかりして、折り合いも楽になったと分析しています。今日の走りなら、2400メートルのダービーもいける感じがする」

 矢作厩舎の勢いにも乗った快進撃。これで中山G1は昨年有馬記念から3連勝。この日の勝利で牡馬3冠で残すは菊花賞だけ。コントレイルなら、シンボリルドルフ、ディープインパクトに次ぐ無敗3冠にも手が届くはず。

 次走は競馬の祭典・ダービー。誰よりファンを大事にする矢作師は「(皐月賞に)お客さんがいなかったのは残念でたまりませんでした。ただ、テレビの前で応援してくれたファンの声援は力になりました。この馬でダービーを…と思っています。いい状態で出せれば。今後も、うち(自宅)で馬券をいっぱい買って応援してください」とデビュー戦から強烈な絆を誇ってきた福永との進撃を誓った。

 ◆コントレイル 父ディープインパクト 母ロードクロサイト(母の父アンブライドルズソング)牡3歳 栗東・矢作厩舎所属 馬主・前田晋二氏 生産者・北海道新冠町ノースヒルズ 戦績4戦4勝 総獲得賞金2億4590万円。

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