【平和島・クラシック】吉川元 涙の連覇!先月事故死“兄貴”松本勝也さんに「いい報告できる」

[ 2020年3月23日 05:30 ]

<ボートレースクラシック優勝戦>連覇を達成した吉川元はレスキュー艇に乗りウイニングランを行う(撮影・西川祐介)
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 初めて無観客で開催されたSG「第55回クラシック」は22日、ボートレース平和島の12Rで優勝戦が行われた。1号艇の吉川元浩(47=兵庫)がインから逃げて圧勝。昨年の戸田大会に続くクラシック連覇を達成した。SGは19年5月の福岡オールスター以来4回目の優勝。賞金3900万円を獲得し、20年賞金ランク1位に躍り出た。2着には吉川昭男(47=滋賀)、3着には坂口周(42=三重)が入った。

 一度せきを切った涙は止まらない。表彰セレモニー後の優勝者記者会見。吉川元は満面に笑みを浮かべて現れた。「珍しくエース機を引いて、僕を後押ししている何かがあるなと思って…」。だが、この後の言葉が続かない。「すみません。ちょっと待ってください。我慢していたんですが…」。こう絞り出すように語ると、目を拭いながら「いい報告ができるかな」と小さくつぶやいた。

 その相手は松本勝也さん(享年48)。尼崎G1近畿地区選手権のレース中の事故により、2月9日に亡くなった兵庫支部の先輩だ。
 「僕にとっては兄貴みたいな存在。23年間凄くお世話になった。去年のクラシックの時も自分のことのように喜んでくれたし、グランプリの前には壮行会も開いてくれた。本当に優しい先輩で感謝しかない。それが恩返しをできないまま、こんな形になって…。凄く寂しい。でも多分、喜んでくれていると思う」

 こう思えるほどに今節は吉川元に流れが向いていた。ダブルエースの一つ、13号機を獲得。予選は4位での通過だったが、準優の1号艇3連敗により優勝戦1号艇が転がり込んできた。「気になっていた」と振り返った強いホーム追い風も11Rから徐々に弱化。そして最後はコンマ09の好スタートを踏み込み、外5艇を自力で完封してみせた。「4日目からはエース機らしい動きが出てきたし、スタートも全速で行けた。風が少し収まってくれたのも良かった」。巡ってきたツキを完璧に生かし切った。

 昨年同様、SG開幕戦で賞金トップに上昇。12月の平和島グランプリに向けて最高の滑りだしを飾った。「ここはエンジンに左右される。だから(上位機が割り当てられる)賞金6位以内に残りたい。昨年のグランプリは悔しい思いをしたので今年は結果を出したい」。男泣きから表情を引き締めた吉川元。手向けのクラシック連覇を成し遂げても攻めの姿勢は崩さない。

 ◆吉川 元浩(よしかわ・もとひろ)1972年(昭47)9月7日生まれ、兵庫県出身の47歳。96年11月に尼崎デビューの79期生。初優勝は99年1月のまるがめ。SG4V、G1・19Vを含む計87V。主な同期は岩崎正哉、岡田憲行、山本寛久ら。1メートル64、50キロ。血液型0。

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