【有馬記念】アーモンド 屈辱9着…ルメールがっくり「これも競馬」

[ 2019年12月23日 05:30 ]

<有馬記念>レース後、馬房でアーモンドアイの様子を見る国枝師(左)(撮影・郡司 修)
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 まさか。単勝1・5倍(支持率50・95%)の圧倒的1番人気アーモンドアイは直線で馬群に沈み9着。56日前、府中の天皇賞・秋で見せた衝撃的な強さは中山では見られなかった。「これも競馬」。ルメールは肩を落として検量室の中へ消えた。

 敗因は?鞍上と国枝師の見解は一致した。状態は申し分なし。ゲートも無難に出て、すぐにフィエールマンの直後につけた。しかし、“打倒アーモンド”を掲げるライバルたちも好位置を求めて殺到。激しいポジション争いで隊列が入れ替わり、アーモンドアイは馬群の外へ。前の壁がなくなり平静さを失った女傑は、スタンド前の大歓声にさらにエキサイトした。「1周目でリラックスできなかった。ハミをずっとかんでいた。2500メートルと距離が長いので冷静に走れなければ、いくらアーモンドアイでも最後は疲れてしまう」(ルメール)。道中でスタミナを消費し、直線では全く見せ場なし。指揮官も「いつもの走りが見せられなかった。前に壁がつくれず1周目でスイッチが入ってしまった。最後はガス欠。残念です」と振り返った。

 熱発で香港遠征を中止してのグランプリ電撃参戦。ノーザンファームの吉田勝己代表は「やはり熱発の影響もあったかもしれない。初めての距離もどうだったのか」。今後のプランは白紙。国枝師は「今のところレース後の馬の状態は大丈夫。今後についてはまだ決まっていない。ぼう然自失なので」と話すにとどめた。

 ファン投票ではただ1頭、10万超え(10万9885票)の熱い支持を集めた“競馬ファンでなくとも名前を知っている馬”。16通りある単勝馬券では、2人に1人がアーモンドアイを応援した。今年のグランプリを盛り上げたのは間違いなくアーモンドアイだった。

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