【英シャーガーC】ヒナコに続け!菜七子 英国シンデレラだ「いい成績残したい」

[ 2019年8月7日 05:30 ]

<英シャーガーC>22歳の誕生日後初騎乗となるシャーガーCに向けて開催国の英国と日本の国旗を手に笑顔の菜七子(撮影・郡司 修)              
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 ヒナコの次はナナコが続く。「シャーガーカップ」(10日、英国アスコット)に女性選抜チームの一員として初参戦する藤田菜七子(21)が、7日の離日を前に美浦トレセンで改めて意気込みを語った。

 「名誉なことですし、チャンスをもらえてとてもうれしい。私はまだ英国では見習騎手の扱い。それでも呼んでもらえたのは、スウェーデン(6月30日、ウィメンジョッキーズW杯)での優勝が大きかったと思う。選んでいただいたからには、(今回も)いい成績を残したいです」

 9日に誕生日を迎える菜七子にとって、22歳初騎乗が世界のトップジョッキーが競馬発祥の地に集結する同大会。英国王室所有のアスコット競馬場は、菜七子がデビューした16年の英国初遠征の際に立ち寄った。「競馬場は閉まっていて、門の外からコースを眺めただけ。いつかここで乗れたら…と、ずっと思っていました」。あれからわずか3年。自身も想像すらできなかったスピードで、憧れはもうすぐ現実となる。

 同競馬場は世界屈指の高速馬場である日本と比較すると、かなり重い芝質とされる。苦戦も予想される中、師匠の根本康広調教師は「若いうちに海外に出るということは大変貴重な経験をしている。今の菜七子のきれいな騎乗フォームだと、(アスコット競馬場では)うまく馬を御せないと思う。そこで試行錯誤して、また引き出しが増える」とエール。全英女子オープンゴルフで日本勢として42年ぶりのメジャー制覇を果たした渋野日向子に続き、同じ英国を舞台に菜七子がシンデレラストーリーを紡ぐ。

 《強行日程も前向き、今度こそ重賞初V》菜七子は英国から帰国翌日には、自身の重賞初制覇を懸けて交流G3「クラスターC」(12日、盛岡)でコパノキッキング(セン4=村山)に騎乗する。強行軍となる中、「体はきついと思いますが、体調に気をつけて頑張りたい」。同馬とコンビを組んでからフェブラリーS5着、東京スプリント2着と惜敗続きに終止符が打てるか。報道陣からの「いいバースデーウイークに?」との問いかけに、「そうなればいいですね」と笑顔を見せた。

 ▼シャーガーカップ アスコット競馬場で開催される伝統の騎手招待競走。大会名は81年のエプソムダービー馬シャーガーに由来している。99年からスタートし、12年からは英愛選抜、欧州選抜、世界選抜、女性騎手選抜の4チームによる対抗戦となった。ポイント制で争われ、個人別1位の騎手にはシルバーサドル賞が与えられる。女性騎手選抜の菜七子はターナー、カーとチームを組む。川田は世界選抜のキャプテンとしてホー、ザーラとともに優勝を目指す。

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