【ドバイターフ】アーモンド、最強チームで頂く

[ 2019年3月27日 05:30 ]

インタビューに応える米本昌史・シルクレーシング代表取締役
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 今年のドバイ国際競走(30日、メイダン)の注目は何といってもドバイターフに出走するアーモンドアイ(牝4=国枝)。日本最強馬の19年始動戦は国内外から大きく注目されている。同馬を所有するシルクレーシングの米本昌史代表締役(44)に海外初挑戦の意気込み、今後の夢を聞いた。また、ドバイシーマクラシック出走のスワーヴリチャード(牡5=庄野)が早々と追い切り、出走態勢を整えた。日本で馬券発売するG14競走は27日、枠順が確定する。

 ――アーモンドアイの今年初戦がドバイに決まった経緯は。

 米本代表 まず、昨年のオークスを勝った時点で秋は2戦と決まり、秋華賞、ジャパンCを勝つことができた。ジャパンCで結果を出したら海外挑戦と考えていた。馬の疲れを取る期間やローテーションを第一に考慮した結果、必然的にドバイが候補となった。

 ――当初はシーマクラシックも候補に挙がっていたが、最終的にターフを選択した理由は。

 勝ちにいくための選択が大前提。国枝先生や牧場サイドとも話し合い、現状では1800メートルがベストの挑戦という結論になった。今後のことを考えるより、まずこのチャレンジで結果を出すことが大切。前哨戦を使わずに臨んだ3冠もそうでしたが、過去のセオリーにとらわれず、意見を出し合ってまとめていく。厩舎、牧場との信頼関係があった上で、一つの目標に向かう非常にいいチームができていると思います。

 ――ドバイの印象は?

 ラストインパクト(16年シーマC3着)の際に訪れたが、レースの合間に花火が上がったり、大音量で音楽が流れたり、日本とは雰囲気がかなり違う。馬が余計なストレスを感じなければ、という不安はあります。一方、コースについてはこれまでも日本馬が好走している。コンディションさえ整っていれば、力は十分通用するはずです。

 ――秋は凱旋門賞という声もあるが。

 そう言ってもらえるのはありがたいこと。当然チャレンジしたいレースでもある。ただ、我々は勝つためのベストチョイスを常に考えなければいけない。アーモンドアイは今回は初の海外遠征でナイター競馬。環境の変化に馬がどう順応してくれるか。今回の結果次第で可能性は無限に広がると思っています。だから現時点では凱旋門賞も選択肢の一つとしか言いようがないです。

 ――ドバイの翌日にはブラストワンピースが大阪杯に出走する。
 ブラストも有馬記念を制した後、一段とたくましくなって帰厩したと聞いています。3歳の前半は背腰に疲れを残すタイプでしたが、菊花賞以降は馬がしっかりしてきた。土日連続でG1制覇という凄い週末になればいいですね。

 ――今後はアーモンドアイと対決もある。

 路線は同じなので、いずれはあるでしょう。同じ勝負服(サンデーレーシング)のジェンティルドンナとオルフェーヴルが激突した12年ジャパンCが印象深い。強い馬同士のぶつかり合い。どこかでそういう形になればと思っています。

 ――最後に抱負を。

 1年前には年度代表馬の表彰を受けるなど想像もつかなかった。ジャパンCのレコードなど、常に自分を驚かせてくれる馬。世界中のホースマンが注目する中で、今度はどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。凄く楽しみです。

 ◆米本 昌史(よねもと・まさし)1975年(昭50)1月21日生まれ、東京都出身の44歳。不動産業界のデベロッパーを経て、12年ノーザンファーム入社。13年からシルクレーシングの経営に携わり、14年代表取締役に就任。趣味はゴルフ。

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