【京成杯】戸崎×フォース 鬼の居ぬ間に鬼加速

[ 2018年1月11日 05:30 ]

戸崎を背に併せで追い切るコズミックフォース(左)
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「第58回京成杯」(14日、中山)のコズミックフォース(牡=国枝)はWコースでパワフルな動き。史上初の3日連続重賞Vを決めた戸崎の勢いを力に重賞初制覇を目指す。

 前人未到の3日連続重賞制覇をやってのけた男が満足そうに切りだした。「今週も十分にチャンスがある」。追い切り騎乗を終えたコズミックフォースの感触をこう語ると、冗談めかして言葉を継いだ。「年明けはクリストフ(13日まで騎乗停止中のルメール)が不在。鬼の居ぬ間に…ですよ(笑い)」。シンザン記念のアーモンドアイ同様、こちらもルメールからの乗り代わり。2戦目の未勝利戦を楽勝しての重賞挑戦も同じだ。「いい点はいろいろあるけど、とにかく乗りやすい」と操縦性を評価した。

 Wコースで3馬身先行したミエノドリーマー(5歳1000万)に馬なりのまま併入。直線でインから並びかけたストライドも強烈だが、それ以上に鞍上・戸崎を感心させたのは道中の正確なハンドリングだった。向正面で期せずして他厩舎の調教馬と交錯。その外側を併走する形になったが、鞍上の指示通り3角手前でスッと下がって直線のラストスパートに備えた。

 「反応もいいし、ギアが徐々に入っていくような加速力。まだ少し緩い部分もあるが、全体的にはしっかりしている」と戸崎。その傍らでは国枝師がいつになく強気な言葉を口にする。「2戦目でガラッと変わってくれたが、今度はもっと良くなっている。乗りやすいから中山も大丈夫」。先週8日の自己条件(500万、中山2000メートル)に見向きもせず重賞にぶつけるのも素質を評価すればこそ。キングカメハメハ産駒で、母は08年阪神JF3着ミクロコスモス。「柔らかい走りと伸びのあるストライドは期待を抱かせる」と同師は言う。

 新春3日間開催で重賞3勝を含む8勝を挙げた戸崎。「例年、1月のスタートは良くないのに…やっぱり鬼の居ぬ間にですね(笑い)」。ルメールは14日に京都で復帰。鬼がいない同日の中山で騎乗機会4回連続重賞Vが待っている。

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