【日本ダービー】当歳時から評判キャグニー“菊沢流”で素質開花

[ 2017年5月23日 05:30 ]

当歳時のダイワキャグニー(社台ファーム提供)
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 ダイワキャグニーは15年セレクトセール当歳で1億1340万円(税込み)で落札された高額馬。生産牧場であり、1歳秋からトレセンに入厩するまでの育成を担当した社台ファーム(北海道千歳市)の末森信吾さん(44)も、当時から素質を見込んでいた一人。どんな育成時代を過ごしていたのか語ってもらった。

 ――育成時代の評判はいかがでしたか。

 「当時から評判は高かったですね。馬っぷりが良くて凄く見栄えがしました。カイバ食いが良くて肌ツヤも良く、常に健康で体調維持には苦労しなかったですね。速い調教をしても息の入りが早く、当時から心肺機能の高さを感じていました」

 ――どんな乗り味だったのでしょう。

 「当時からいい背中をしていましたね。車だと高級セダンという感じで、フワフワの柔らかいシートに包み込まれているような乗り心地でした。元気のいい馬でしたが、背中が柔らかいから振り落とされないんですよ」

 ――当時はどんな気性でしたか。

 「写真を撮る時にジッとしていられないなど、落ち着きのない子でした。ですから、まず最初に我慢を覚えさせるところから始めました。学習能力が高く、徐々にメリハリが利くようになってきましたね。肉体面より気性面に比重を置いた方がいい馬でしたから、じっくり育てる菊沢師のやり方もハマったのではないでしょうか」

 ――いよいよダービーです。

 「僕が携わった育成馬では、イスラボニータが14年ダービー2着(優勝馬ワンアンドオンリー)で悔しい思いをしました。ダービーに出られるような馬に関われたことが僕にとって宝物のような経験。今年はどの馬にもチャンスがありそうですね。キャグニーには歴史に名を刻むような走りを見せてほしいですね」

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