【メルボルンC】初G1“豪奪”だ!カレンミロティックが挑戦

[ 2016年11月1日 05:30 ]

豪のターフを踏みしめるカレンミロティック(高阪助手提供)

 今春の天皇賞2着馬カレンミロティック(セン8=平田)が挑戦する、海外馬券発売第2弾となる豪州競馬の祭典「第156回メルボルンカップ」が日本時間1日午後1時、豪フレミントン競馬場(芝3200メートル)でスタートする。輸送もスムーズにこなし、現地での調整も順風満帆。今回と同じ3200メートルの天皇賞・春では昨年3着、今年2着と国内屈指のスタミナ自慢。06年デルタブルース以来、2頭目の同レース制覇の可能性は高まっている。なお、JRAでは「即PAT」で1日午前7時~発走4分前まで発売を行う。

 日本を代表するトップステイヤー・カレンミロティックが、悲願のG1タイトルを目指して海を渡った。スケールも賞金も南半球No・1を誇る豪メルボルンCがターゲットだ。10月16日に成田国際空港を出発し翌17日に滞在先のウェリビー競馬場に到着した。担当する高阪助手は「こんなに順調なら、人間にも余裕が出てくるね」と満面の笑みを浮かべる。

 「輸送がメチャクチャうまくいったから、予定より1日早く乗りだしました。追い切りも3本もできたからね。さすがに日本で一番良かった頃には及ばないけど、納得の仕上がりですよ」

 ミロティックの海外遠征は2回目。1回目は一昨年12月の香港ヴァーズ(G1、芝2400メートル)だったが、レース9日前に輸送してから熱発。何とか出走にこぎつけた状態で5着に食い込んだのだから「ミロティックは凄い」とうなったのも当然だ。

 いつG1に手が届いてもいい力を秘めている。今年の天皇賞・春ではキタサンブラックから鼻差の2着。もう一点、付け加えておきたいのは、相手が強ければ強いほど燃える性格だということ。14年以降、G2&G3は【0・0・1・6】なのに対し、G1では【0・2・1・5】。激しい気性は、超一流馬相手でこそ闘争心へと昇華する。ならば、世界の強豪が集うメルボルンCは、能力全開にふさわしい舞台と言える。

 日本馬は過去7頭が出走。06年にはデルタブルース、ポップロックの角居厩舎がワンツーを決めて世界の競馬関係者を驚かせたが、その後は苦戦が続いている。あれからちょうど10年、そろそろ“日本馬ここにあり”というシーンを見せてくれるに違いない。

 ◆メルボルンC オーストラリア最大のレースとして、圧倒的な知名度と人気を誇る。創設は1861年。150年以上の歴史を持つ。フルゲートは24頭。当初は2マイル(約3218メートル)で行われていたが、1972年からメートル法を採用したことで3200メートルになった。レース当日(11月の第1火曜日に行われるのが慣例)はビクトリア州の「祝日」に指定されて国民に浸透。総賞金は620万豪ドル(約4億9414万円)。

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