【オークス】チェッキーノ藤沢和流ゆったり追い 戸崎2週連続G1Vへ

[ 2016年5月20日 05:30 ]

3頭縦列で追い切るチェッキーノ

 牝馬クラシック第2弾「第77回オークス」の出走馬&枠順が19日、確定した。トライアルのフローラSを快勝した良血チェッキーノがリラックスした走りで距離克服に大きな手応え。クラシック初Vに挑む“好調男”の新パートナー戸崎も好感触をつかんだ。同レースの馬券は、21日から発売される。

【オークス】

 新コンビ戸崎を背に息も乱れず引き揚げてきたチェッキーノの姿を見て、藤沢和師はちゃめっ気たっぷりに切りだした。

 「戸崎!!もう少し、ビシッとやりたかったんじゃないか?」

 間髪入れずに鞍上は「先生の指示通り。良かったですよ」と笑顔で返した。

 開門直後のWコース。前からアヴニールマルシェ(4歳オープン)、レッドソレイユ(5歳500万)の3馬身ずつ、等間隔の最後尾を折り合いを付けて追走する。前2頭を抜くのか?と注目された直線。決してムキになって前を追い掛けようとせず、最後尾をポツンと1頭。実質、最後まで単走で静かに力強く駆け抜けた。5F68秒8~1F12秒5(馬なり)。見た目のアクションは地味でも、ラストの伸びは強烈だ。

 前走・フローラSから中3週。「使っているので速いのは必要ない。予定通り」と同師はきっぱり。そして愛馬を称えた。

 「これだけ暖かくなってきたのに発汗していない。気が乗ってこない。一生懸命にならないのがいい」

 脳裏には01年の牝馬クラシックを歩んだ母ハッピーパスの姿が浮かんでいた。「お母さんは凄く真面目だった。1400メートルを馬なりで走っちゃうような馬だったものな。随分、穏やかな子を出してくれたな…と思う」と懐かしそうに振り返った。桜花賞4着後は順調にオークスに駒を進めたが7着。距離に限界があった。しかし、娘は母から非凡な能力こそ継いだが、性格まで遺伝しなかった。騎乗した戸崎は「凄くおっとりして、ゆったりした走りをする。気性的に敏感な面があるイメージだったけど違った。乗った感じでは折り合いも心配ないので距離が延びるのも問題ない」と手応えを得ている。

 G1・22勝を誇る名伯楽・藤沢和師にとっては04年桜花賞(ダンスインザムード)以来、12年ぶりのクラシック制覇が懸かっている。「フローラSでは2000メートルを上手に走ってくれた。あと400メートル延びても大丈夫だと思う。応援してください」と指揮官は厩舎ゆかりの血統馬で、新女王の座を見据えていた。

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