児玉選手という男…人知れず努力 研究熱心 異彩放ったゲリラ戦

[ 2015年8月7日 08:00 ]

00年のKEIRINグランプリを制し、上半身裸でウイニングランする児玉広志さん
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 身長は1メートル66。5日に46歳で亡くなった児玉広志選手は競輪選手としては小柄だったがラインにこだわらないゲリラ戦は異彩を放っていた。選手層が薄い四国の中で1995年から7年連続「KEIRINグランプリ」に出場。小豆島でぶっ倒れるまで練習をしていたように人知れず努力を重ね、自転車の研究も熱心だった。

 独特の前傾の乗車フォームはスピードが出る分、バランスが不安定になり落車が多かった。体の具合が良くなれば、またケガの繰り返し。100回以上の落車は選手の中でも異例の数字だった。

 好きな映画は「ゴッドファーザー」。仲間に嫌われても勝利を優先するスタイルと、マフィアのトップに立ちながら孤独で苦悩する姿を重ね合わせていたのかもしれない。「近道をしないで、いばらの道をいく」と話したように、ギリギリの精神状態で命を削りながらの選手生活は睡眠薬を常備していたとも聞く。最後のレースとなった6月の青森は落車。いかにも児玉選手らしいが…。個性は強かったが、競輪選手の厳しさと生きざまを教えてもらった。もう競輪場で取材できないのは残念でならない。合掌。(競輪担当・亀田 克也)

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