【大井・JDD】ノンコ最強3歳ダート王!不良馬場でも豪快差し

[ 2015年7月9日 05:30 ]

鞍上のルメールもガッツポーズ

 砂の3歳頂上決戦「第17回ジャパンダートダービー(JDD)」が8日、大井競馬場で行われ、2番人気のJRAノンコノユメが自慢の末脚で突き抜けて3歳ダート日本一に輝いた。G3ユニコーンSに続く重賞連勝でG1初V。今春、JRAジョッキーとなったクリストフ・ルメール(36)はJDD初騎乗初制覇となった。

 ノンコノユメの瞬発力は、雨が降り続く夜の大井2000メートルでも桁違いだった。1、2コーナーを8番手で回り、4角では6番手の外。逃げ切りを狙うクロスクリーガーを直線半ばで射程圏に入れた。残り100メートル。ついに先頭。そこからさらに加速して2馬身半も突き抜けた。

 脱鞍所に戻ると馬上のルメールは万歳ポーズ。ポンポンポンとパートナーの首を叩いて激走をねぎらった。「いつも4角からが凄い。直線は素晴らしかった。(初めての)2000メートルでも今までと同じ加速。天気は悪いけど気持ちいい。本当にいい馬、大好き!」。表彰式に向かう際には場内のファンからの「おめでとう!」「日本人!」という声援に「ありがとう!」と満面の笑みで応えた。08年東京大賞典、09年川崎記念(ともにカネヒキリ)で制したが“JRA騎手”としては初めての地方G1制覇。喜びはひとしおだった。

 東京コースのユニコーンSなどは直線一気の末脚で決めた。レース前、加藤征師は「今までのように後ろ過ぎては届かない。1角である程度の位置を取ろう」とルメールに作戦を伝えた。名手は「スタートではいつも速くない。もうちょい前で乗りたかったが…」と振り返ったが、取り越し苦労にすぎなかった。

 今後の出走プランは未定だが、「やっと体がしっかりしてきた。JBCクラシック(11月3日、大井2000メートル)で、ぜひ戻ってきたい」と加藤征師。新たなダートスターの前途は洋々だ。

 ◆ノンコノユメ 父トワイニング 母ノンコ(母の父アグネスタキオン) 牡3歳 美浦・加藤征弘厩舎 馬主・山田和正氏 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績8戦5勝(南関東1戦1勝) 総獲得賞金1億1853万3000円。

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