【ドバイシーマC】ワンアンドオンリー、父子制覇へ!

[ 2015年3月28日 05:30 ]

ドバイ・シーマクラシックに出走するハープスター(左)とワンアンドオンリー

 ドバイ国際競走(メイダン)は28日(日本時間同日深夜)、ゲートイン。本番前日の27日、日本馬7頭はそれぞれコース入りして最終調整を終えた。ドバイシーマクラシックに挑む昨年のダービー馬ワンアンドオンリーは、父ハーツクライに続く偉業に挑む。父も管理した橋口弘師のボルテージは最高潮だ。

 決戦前日。“ワンアンドオンリー”と書かれた帽子をかぶった橋口弘師は、9年ぶりに訪れたドバイの空を見上げ、口を開いた。「9年前は強気一辺倒だったけど、今は冷静に見られている。年を取ってくると気が弱くなるもんやな」。06年のドバイで、師はユートピア(ゴドルフィンマイル)、ハーツクライ(ドバイシーマクラシック)と立て続けに勝利を挙げた。

 「あの時は相手で知っている馬も1頭だけだった。今回は身近(ハープスター)にもいるし、おじけづいている」と“泣き”の姿勢。ただ、本音ではない。ダートコースをキャンターで駆け抜けた愛馬を見た師は「落ち着いているな。度胸があるのは心強い。ハーツと似ている」と父の姿と照らし合わせた。日本のダービー馬として挑む世界戦。「ダテにダービーは勝っていない。そんな簡単に沈んでたまるか。見せ場なく沈んでいるようでは、ダービー馬の名が廃るから。意地を見せる気持ちで臨む」と語気を強めた。

 9年ぶりに戻ってきた舞台。「相性はいいから。思っている以上に走ってくれるのでは」と期待を寄せる。異国の地での父子制覇の偉業は決して夢物語ではない。

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2015年3月28日のニュース