【共同通信杯】重賞連続2着“華麗”マルシェ、初V今度こそ!

[ 2015年2月11日 05:30 ]

初の重賞制覇へ順調に仕上がっているアヴニールマルシェ

 日曜東京メーンの「第49回共同通信杯」はクラシックに直結する注目レース。アヴニールマルシェが重賞初Vを狙う。新潟2歳S、東京スポーツ杯2歳Sとも2着に惜敗したが、能力は確か。放牧で心身ともに成長し、“三度目の正直”に挑む。一方、関西馬では同じくディープインパクト産駒の素質馬ティルナノーグが巻き返しを期している。

【共同通信杯】

 火曜朝一番の坂路を、アヴニールマルシェがリズム良く駆け上がる。「思う以上に成長している。馬体が大きくなったし、精神的にも穏やか。いいよ」。動きを見守った藤沢和師の笑顔が何より順調な調整過程を物語っている。

 父ディープインパクト、祖母が97年桜花賞馬キョウエイマーチという良血馬。新馬戦を期待通りに制した後は2戦続けて重賞に挑戦した。新潟2歳S、東京スポーツ杯2歳Sとも2着に敗れたが、着差はそれぞれ鼻と首。直線で他馬に寄られる場面などもあり、師は「(残り)2Fを追わせてもらえれば違う」と全力を出し切った上での結果ではないとの見解を示した。

 東スポ杯2歳Sの後は放牧で成長を促し、期待通りの成果を得た。「(血統的に)気難しいと聞いていたが、今のところ順調」と師。昨年の天皇賞・秋は管理するディープ産駒のスピルバーグが5歳でG1制覇。「ディープ産駒を何頭かやらせてもらったが、これだけ早い時期からしっかりしているのはなかなかいない」とその優等生ぶりに目を細める。

 近年の共同通信杯はクラシックに直結している。12年は1、2着のゴールドシップ(皐月賞&菊花賞)とディープブリランテ(ダービー)が3冠レースを制し、3着スピルバーグを含め上位3頭がG1馬に。昨年Vのイスラボニータは続く皐月賞を制した。今年もかなりの好メンバー。師は「堀くんの馬(ドゥラメンテ)は強いな」と冗談めかしつつも「クラシック路線だからメンバーが強いのは仕方ない」と悠然と構えた。

 最後に現状での課題を問われると、師は「ないよ。大丈夫」と即答した。成長を待ちながら無理のないローテーションで臨む一戦。もう惜敗はいらない。

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2015年2月11日のニュース