【有馬記念】史上初枠順ドラフト マー君神の手でジェンティル最強運

[ 2014年12月26日 05:30 ]

最初のボールを左手でかき回してつかむ田中

 「第59回有馬記念」の枠順が25日、史上初の公開抽選会で決定した。抽選担当の大リーグ・ニューヨーク・ヤンキースの田中将大投手(26)は、レース後に引退式を行う女傑ジェンティルドンナを1巡目で引き当てた。“世界の剛腕”の「ドラフト1位指名」に、石坂正師(64)は感謝感激で2枠4番を選択。同レースの金曜発売はウインズ新橋、後楽園で行われる。

【有馬記念】

 120人の一般ファンも見守る中、史上初の有馬記念公開抽選会のクジ引きの大役。田中は「初めてのことで緊張しっぱなし」とマウンドで普段見せたことがない硬い表情を見せた。

 “1番クジ”を引く大役を任された田中が馬名の書かれた紙を左右に広げると、そこには「ジェンティルドンナ」の文字が。栗東トレセンの会場で見守った石坂師は満面の笑みで「2枠4番」を指名。「マー君が引いてくれるんじゃないかと期待していた」と言葉をはずませた。美浦トレセンでは戸崎も「田中投手ありがとうですね。最高のパフォーマンスを見せたい」とガッツポーズ。

 ジェンティルドンナは12、13年のジャパンC連覇が15番と7番、オークスと秋華賞は14番からV。どんな枠でも柔軟に対応してきたが、有馬記念の舞台は、スタートしてすぐにコーナーを迎えるトリッキーなコース。内枠優勢の傾向があり、特にゲート入りが後になる偶数番が人気だ。

 一方、田中はジェンティルドンナを引いた後もしばらく表情は緩まなか ったが、4巡目にトーセンラーの武豊が初めて奇数番の1枠1番を引くと「偶数が先に埋まる中、1番に入って、どう出るか?気になりますね」と勝負師らしい見立ても。

 大役を終えた田中は「抽選は素直に楽しかったです。各陣営の思惑が見えましたし、これをファンがどう感じたか?反響が楽しみです。人気上位馬が外枠にいて穴狙いも面白そうですし、今からレース予想が楽しみ」とコメント。2日後に迫った世紀のゲートインが待ち切れない様子だった。

 ▼枠順公開抽選の方式 出走馬の関係者が好きな枠順(馬番)を選択できる有馬記念史上初の抽選方法。(1)まず抽選担当の田中将大投手(奇数順)と松山康久元調教師(偶数順)が、ステージの箱の中から馬名が入った抽選ボールを交互に選ぶ(2)コールされた馬の関係者(騎手、調教師など)が制限時間1分以内に希望する枠順(馬番)を選択していく。(1)(2)を繰り返し、フルゲート16頭が埋まるまで行う。従来の枠順抽選はコンピューター(自動抽選)などで決められていた。

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