【有馬記念】ラキシス、女王から王者へ 期待のディープ“新黄金配合”

[ 2014年12月24日 05:30 ]

エリザベス女王杯でG1初制覇。勢いに乗りグランプリの頂点を目指す角居厩舎のラキシス

 有馬記念は目下4年連続で多頭出しの厩舎が連対中。今年は須貝厩舎がゴールドシップとジャスタウェイの二枚看板を送り込むが、それを上回る3頭出しの大攻勢をかけるのが角居厩舎と池江厩舎だ。10年ヴィクトワールピサで勝った角居厩舎ではエリザベス女王杯Vのラキシスが充実一途。

 角居厩舎は先週の愛知杯で1着ディアデラマドレ、2着キャトルフィーユのワンツー。返す刀で有馬記念も3頭出しの大攻勢だ。もちろん大将格はジャパンCで完勝を収めたエピファネイアだが、ラキシスも前走・エリザベス女王杯でG1初制覇。勢いはヒケを取らない。

 火曜朝は角馬場から坂路を1本。前走後も厩舎で調整を重ねている。中5週とやや間隔はあいているが、高田助手は「オールカマーから(中6週の)エリザベス女王杯へも在厩で臨んだ。厩舎に長めに置いて調整するのがこの馬のパターン」と順調な仕上がりを強調した。

 牡馬相手に芝2000メートルの新馬戦を快勝。早くから期待されてきた素質馬が、ついに完成期を迎えた。以前はカイ食いが細く強い調教をこなせなかったのが、この秋は食欲がアップ。同時に精神面も成長し、オールカマーでは課題の輸送も克服した。高田助手は「今は飼い葉を食べて、しっかり負荷をかけられている。秋がいいのかな」と目を細める。実際に9~12月は【4・2・0・0】とパーフェクト連対だ。

 中山は未経験。だが、関西の牝馬にとっては珍しいことではない。中山では牝馬限定G1がない上、古馬の牝馬限定重賞も中山牝馬Sだけ。07年ダイワスカーレットや09年ブエナビスタも中山未経験で臨んだ有馬記念で2着と好走している。高田助手は中山コースについて「歓迎できる舞台とは言えないかもしれない」と前置きしつつも、その後には「器用に立ち回ることができるし、距離も小回りも問題ない」と前向きな言葉を並べた。

 父ディープインパクト×母の父ストームキャットは昨年のダービー馬キズナ、同桜花賞馬アユサンなど近年活躍馬が目立つ“新黄金配合”。有馬記念で独占状態にある父ステイゴールド×母の父メジロマックイーンの黄金配合を打ち破るのは、この馬かもしれない。

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2014年12月24日のニュース