【エ女王杯】今週も重賞未勝利馬だ!アロマティコに漂う激走気配

[ 2014年11月14日 05:30 ]

重賞未勝利だがG1・3着2回の実績は侮れないアロマティコ

 秋の最強牝馬決定戦「第39回エリザベス女王杯」の出走馬が13日、決まった。今秋G1は重賞未勝利馬が全て優勝し、昨年3着馬アロマティコに激走気配が漂う。牡馬相手の前走オールカマー(5着)でも善戦し、自慢の決め手は健在。悲願の女王の座も夢ではない。同レースの枠順は14日確定、15日に前売りされる。

【エ女王杯】

 解散風!?ならぬ新風が吹き荒れる秋のG1戦線。初戦のスプリンターズSを皮切りに全4戦、重賞未勝利馬が制覇。古馬最高峰の天皇賞・秋まで、重賞3着が最高だったスピルバーグがV。過去の重賞実績を問うなど、全くナンセンスだ。

 女王杯も重賞未勝利馬。そう考えれば、18頭→6頭に一気に絞れる。特に5歳アロマティコに激走のにおいがプンプン。水曜の最終追いに美浦から乗り込んだ三浦は「相手というより、この馬は流れ。舞台は合うし、チャンスはある」と言い切った。佐々木師も同意見。「流れさえ向けば、かなり強い相手にも頑張っている。逆に負けるのは“ドスロー”の時ばかり。福島牝馬S(10着)もそう。前走のオールカマー(5着)も遅くて、1コーナーで観念した」と冷静に回顧する。

 G1・3着2回の実績。秋華賞は最強女王ジェンティルドンナ、ヴィルシーナに続く3着。昨年の女王杯も3着。それでも、指揮官は「昨年も流れは速くなかった。大勢が決まってから伸びた」と力負けと見ていない。あれから1年。白星は7月の巴賞だけでも、重賞で堅実に走った。前残りのオールカマーも、4コーナー15番手から鋭く伸び、勝ち馬と0秒1差。三浦は「男馬相手で(9週目の)荒れた馬場もきつかったが、想像以上に伸びてくれた。いい状態をキープしているので」と好感触を得ている。

 枠、展開次第で巴賞のような“イン差し”の裏芸もある。しかも、舞台の京都はベスト。師は「直線平たんなら、3F32秒台の脚だって使える。特に京都は走る。全体的に流れてくれれば」とG1らしい流れを願いつつ、ポツリと言い放った。「ここにジェンティル級はいるかな!?」。最強5歳世代の切れ者。重賞タイトルはなくても、力は見劣らない。勝利の風は、アロマのG1初戴冠を後押ししている。

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2014年11月14日のニュース