【京都大賞典】ラストインパクト 直線差し切り重賞2勝目

[ 2014年10月15日 05:30 ]

タマモベストプレイ(奥)に首差で勝利したラストインパクト

 14日、京都競馬場で台風による前日中止の代替競馬が開催された。メーンの「第49回京都大賞典」は3番人気ラストインパクトが川田の好騎乗に導かれて3番手から抜け出し重賞2勝目をもぎ取った。松田博厩舎は今週の秋華賞に“4頭出し”の攻勢をかけるが、G1タイトル奪取へ、弾みの1勝となった。

【レース結果】

 馬場を読み切った川田のファインプレーだ。ラストインパクトはスタート後、折り合いを付けながら徐々に前へ。1角を回ったときに3番手。台風の影響による中止で開催が1日延び、馬場が回復していることを意識したポジションだった。

 「馬場も良まで回復していましたし、開幕週で前が止まらないと思って、いい位置を取りにいきました。この子にしては辛抱してくれましたね」

 逃げるトゥザグローリーと2番手タマモベストプレイが後続を離しにかかっても冷静だった。「タマモをつかまえられるように距離を測りながら、後ろも気にしながら」絶妙な位置をキープ。4角手前で追い出すと、ギアが反応良く入れ替わり、前2頭との距離が縮まっていく。抜け出したタマモベストプレイとの叩き合いも、手応えの違いでもうひと伸び。首差競り落としたところがゴールだった。

 松田博師が「引っ張らんと馬任せで行けたからな」と臨機応変に対応し、結果を出した手腕を評価。重賞初Vの小倉大賞典について「向正面で先頭に立って、不細工な競馬だった。勝てばいいってもんじゃない」と辛口で振り返っていたが、この日の騎乗ぶりはしっかりと称賛した。

 ラストインパクトはこれで重賞2勝目。2月にG3を勝ち、秋にはG2を制した。「1個1個いかんと。(4歳秋で)少しずつ大人になってきた」と指揮官は成長を感じている。次に目標を据えるならG1になるが「天皇賞には使いたいけどな…1週間様子を見てから」とレース直後とで明言はしなかった。凱旋門賞に挑んだハープスターを旗手に今週の秋華賞には4頭が登録。3歳牝馬の活躍がめっぽう目立つ松田博厩舎だが、実力派の4歳牡馬がいよいよ主役の座をうかがう位置まで上り詰めた。こちらの活躍にも目が離せなくなってきた。

 ◆ラストインパクト 父ディープインパクト 母スペリオルパール(母の父ティンバーカントリー)牡4歳 栗東・松田博厩舎所属 馬主・シルクレーシング 生産者・北海道白老町社台コーポレーション白老ファーム 戦績17戦6勝 総獲得賞金2億2214万7000円。

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2014年10月15日のニュース