【天皇賞・秋】ジェンティルドンナ 4歳1番人気でV率100%

[ 2013年10月23日 06:00 ]

坂路で調整するジェンティルドンナ

 ジェンティルドンナ、エイシンフラッシュ、トウケイヘイローの3頭に人気集中ムードの天皇賞・秋。3強の中から宝塚記念3着以来、4カ月ぶりの実戦となるジェンティルドンナに注目。昨年、ジャパンCを含むG1・4勝で年度代表馬に輝いた現役最強牝馬の力を、休み明けでも素直に評価すべきか否か。過去に同様のパターンで臨んだ馬たちの結果を分析し、その好走確率を探った。

【天皇賞・秋】

 今年のジェンティルドンナのような臨戦過程の馬の、過去の成績をまずチェックする。宝塚記念からぶっつけで天皇賞・秋に臨んで3番人気以内に推された馬は過去10年で9頭いて【3015】。結果を出した3頭、出せなかった6頭の分かれ目はどこにあったのか?まず、Vを逃した6頭の敗因を振り返る。

 (1)「力負け」型 04年4着ツルマルボーイは、G1勝ちがマイルの安田記念Vのみだった。橋口師が「やや重でも時計は速く、馬場のせいではない(道悪は苦手だった)。完敗」と1着ゼンノロブロイを称えたように、実力が足りなかった形だ。出走時点ではG1未勝利だった05年6着ハーツクライ、G1勝ちはダービーのみで1年5カ月も勝ち星から遠ざかっていた11年6着エイシンフラッシュも、このカテゴリーに入る。

 (2)「アクシデント」型 07年6着アドマイヤムーンは、直線で完全に挟まれる大きな不利。鞍上の岩田が「あれじゃ競馬にならん」と激怒したほど致命的なロスだった。11年4着ブエナビスタも「4角で行き場をなくすシーンがあり、最後も寄られてひるんだ」(岩田)、12年3着ルーラーシップは鞍上のメンディザバルが「もう一回、同じメンバーで走らせてもらえば違う結果に」と語ったように、大出遅れが全てだった。

 つまり、6頭の敗因は「休み明け」とは別のところにあり、1~3番人気という高い支持を集める大物なら、宝塚記念以来の実戦を割り引く必要は全くない。

 一方、Vを飾った3頭には「4歳」という共通点があった。03年1着シンボリクリスエスを管理した藤沢和師は、レース後に「休ませて体に幅が出た。上背も伸びて一段と良くなっていた」。10年ブエナビスタ優勝時の松田博師も「ここ3走で一番良かったから、自信を持って送り出せた」とコメント。4歳時の休養はデメリットより、成長を促せるメリットの方が大きい。

 そしてもう一つは、優勝した3頭は全て1番人気だった。ジェンティルはG1・4勝の4歳馬で実力も年齢も申し分なく、ルーラーシップの出遅れ癖のような弱点もない。あとは、1番人気でファンから“お墨付き”をもらえればV率は100%。レース直前まで、単勝オッズの推移に注目し、1番人気と確信できたら、ドンと勝負にいきたい。

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2013年10月23日のニュース