【スプリンターズS】若々しい7歳サンカルロ&68歳大久保洋師

[ 2013年9月26日 06:00 ]

坂路で鋭い動きを見せたサンカルロ(左)

 【G1ドキュメント=25日】大久保洋吉師、68歳。G1・5勝の名牝メジロドーベルを育て上げた美浦の重鎮。一日に坂路を3本駆け上がるハード調教が特徴だ。他厩舎が引き揚げても、最後の最後まで運動しているのは大久保軍団。スタンドを去るのも師が一番最後。決して怖くはないが、独特の存在感があり、村松はいつも緊張しながら師に近づく。

 サンカルロはスプリンターズSに4年連続参戦。坂路での最終追いは吉田豊を背にミヤビリファイン(4歳1000万)を追走。残り1Fで追いつくと並ぶ間もなく3馬身先着。4F53秒6~ラスト1F12秒1の切れ味だ。感触を聞こうとスタンドに戻る師を追いかけた。思いのほか軽いステップで階段を駆け上がる。「順調にきている。息の入りが凄くいいよ」。張りのある声でテンポの良い話し口。とても68歳とは思えない。

 昨年、夏負けの影響で6着に終わったことから、今年はステップに函館のキーンランドC(7着)を選択。レース(8月25日)が終了してからも、在厩期限いっぱいの9月6日まで滞在した。効果は歴然だった。「夏負けのリスクがなく、馬にとって良かった。7歳だけど(馬は若くて)6歳のつもり」。フレッシュさに胸を張った。「勝つにはいろいろなことがかみ合わないといけないが、年齢的にも何とかしたい」。人馬とも若々しいコンビの戴冠に、村松も期待が膨らんだ。

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