【全日本選抜競輪】平原復活V!2年8カ月ぶりG1制覇

[ 2013年2月12日 06:00 ]

武田(左)に声を掛けられ感謝感激の表情の平原

 平原が4回目のG1制覇――。「第28回全日本選抜競輪」の決勝戦は11日、愛媛・松山競輪場で行われ、平原康多(30=埼玉・87期)が優勝。賞金2690万円と「グランプリ2013」(12月30日=立川)の出場権利を獲得した。平原の全日本選抜優勝は初、G1優勝は10年6月の高松宮記念杯以来4回目。なお完全Vに挑んだ深谷知広は2着で2車単(3)(7)2620円(10番人気)の決着だった。

 平原が今年初のG1を制覇、早々と3年ぶり4回目のグランプリ出場を決めた。

 「武田さんは常に僕の意見を尊重してくれる」。決勝メンバーが決まった10日の夕方、平原と武田は話し合った結果“武田―平原”の並びを選択した。「武田さんが“細切れだしうまく立ち回る”と言ってくれたので前は任せて自分の仕事だけはしよう」。平原は尊敬する武田の後輪だけに集中して11年8月以来のG1決勝の舞台を迎えていた。

 武田が前々と攻めて打鐘から最終ホームを通過。鈴木―成田の福島勢がカマしてくると「最低限の仕事はしないと」と成田を飛ばして武田を援護した。しかし最終4コーナーからは「勝負に徹して」武田に当たりながら直線を突き抜けた。ゴール直後は「勝ったけど自分が審議かな…と思い」場内放送に耳を傾けた。

 優勝が決定すると「本当にうれしい」と笑顔。08年から3年連続で出場したグランプリは11年から2年続けて逸した。G1決勝も1年半遠ざかり、昨年9月の前橋オールスターでは右鎖骨骨折と「悪いことが重なり、思うようなレースができずに悔しかった」時期を過ごした。それでもこの優勝で「今となればいい経験ができたかなと思える」と自信も取り戻した。

 「今年はまだ始まったばかりだし、練習とトレーニングを重ねて一戦一戦頑張るだけです」。今年のビッグ戦線は“平原復活”で幕を開けた。

 ◆平原 康多(ひらはら・こうた)1982年(昭57)6月11日生まれの30歳。埼玉県狭山市出身。県立川越工卒。02年8月プロデビュー。通算成績は748戦194勝。通算取得賞金は5億7511万円。主な優勝は第60、61回高松宮記念杯(09、10年)、第51回小倉競輪祭(09年)、第28回全日本選抜(13年)。1メートル85、95キロ。血液型A。

 <決勝VTR>鈴木―成田―藤木―村上―武田―平原―海老根―深谷―神山で周回。赤板から深谷―神山で前へ出ると、武田が叩いて打鐘から先行態勢に。鈴木―成田で最終Hからカマすと、平原が成田をどかす。2角で成田が外帯線内に進入し藤木と神山が落車。鈴木―武田―平原―海老根…で最終コーナーを回り、平原が鈴木と武田の中を割って追い込みV。大外まくり追い込んだ深谷が2着。

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