【朝日杯FS】新潟王者ザラストロ 切れ味戻った12秒6

[ 2012年12月13日 06:00 ]

先着したザラストロ(左)

 【G1ドキュメント=11日】美浦トレセン、午前7時前の気温はマイナス3度。ダウンジャケットを着用した寺下だが、その寒さに戦意喪失。暖房完備の記者室で追い切りをチェックする間が至福のひとときだ。9時半からは朝日杯FS組が立て続けに追い切り。ザラストロの動きにしびれた。

 Wコースでシルクドルフィン(6歳1000万)と併せ馬。2馬身追走し直線で外に持ち出すと、馬なりのままサッとかわした。抜け出してから気合を付け、ゴール手前で左ステッキ一発。堂々と2馬身先着。時計は6F81秒6~1F12秒6。十分に温まった寺下は記者席を飛び出し、スタンド前で武藤師を待った。

 「併せた相手は稽古駆けする馬だが、楽にかわした。前走(東スポ杯2歳S12着)が負け過ぎで、われながらトーンダウンしていたが、この動きを見たら…」。指揮官の心の高揚ぶりがダイレクトに伝わった。

 新潟2歳Sで後方一気に突き抜けた世代屈指の切れ者。その末脚さえ繰り出せばG1でも通用する器だ。1週前追いに騎乗した松岡は、こう語った。「前走は久々で、返し馬でモコモコしていた。その時点で駄目だと思った。使ってフットワークは良くなっている。今回は前が速くなりそう。しまいドカーンのイメージで決めたいね」

 鞍上は暖かそうな、厚手で黒い迷彩ダウンジャケットを着用。寺下お気に入りのブランド「A BATHING APE(ア ベイシング エイプ)」のものだ。「昨年買ったが、なかなかいいよ。今年も新しいの買おうかな」。朝日杯を勝った賞金でということ?これは松岡でひと勝負か。

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2012年12月13日のニュース