【皐月賞】伏兵？ベールドインパクト上昇気配

＜皐月賞＞坂路をキャンターで上がり終え、厩舎に戻るベールドインパクト

　ベールドインパクトに上昇気配が漂っている。１週前追いはＣＷコースで併せ馬。本番さながらビッシリ負荷をかけたことで、その後の動きが変わってきた。「日曜（８日）に坂路で乗ったんだが、グンと素軽くなっていたね」と寺島助手の感触がいい。きょう１１日の最終追いは先週ほどには負荷をかけず、しまい重点にとどめる予定。この調整方法には理由がある。

　「きさらぎ賞の時は早い段階から攻め過ぎて、最終的に馬体を戻していかないといけない状態だった。だから今回はその経験を生かして１週前に負荷をかけて調整。いい状態」

　万全とは言い難いきさらぎ賞でも３着。上位２頭の決め手に屈したが、早めに先頭に立つ積極的な競馬で最後までしぶとく粘っていた。「取りつくまでの脚が速い。早めに抜け出すとフワッとしてしまうので、しまいの脚を生かせればもっとやれそう」と自信を見せる。

　能力を証明するように、前走・すみれＳではしっかり勝利を収めてクラシックへと駒を進めてきた。

　今回は初の長距離輸送となるが「競馬場に行っても馬房ではおとなしい。賢い馬なので大丈夫だと思います」と不安視していない。器用さが求められるコース形態にも「１戦ごとに競馬が上手になっているからね」と手応えありだ。過去１０年ですみれＳから皐月賞に挑んだ馬は【０００４】。データでは伏兵に過ぎないディープインパクト産駒だが、大舞台であっと言わせる可能性を秘めている。