【皐月賞】“持ってる”トリップ、晴れてこそ!

[ 2012年4月11日 06:00 ]

 【G1ドキュメント=10日】栗東トレセンはこの日から馬場開門が1時間繰り上がって午前6時に。先週までとは一転して朝の寒さが和らぎ、柏原は春の訪れを実感していた。皐月賞出走馬は朝イチから続々と全休日明けのメニューを消化。トリップの稽古を見届け、厩舎に戻る松田博師の後を追った。「うちの馬だけじゃないけど今年は寒かったから調子が上がってくるのに時間がかかった馬が多いんと違うかな。この馬もこれからどんどん良くなってきそう。やっと良くなってきた頃に“夏休み”やったらアカンけどな」

 弥生賞2着で優先出走権を確保して本番へ。その前走はやや重。いかにもパワーがありそうなクロフネ産駒で、昨年11月の新馬勝ちもやや重だった。だが、松田博師の見立てはむしろ逆。「ボコボコの馬場はこなせるけど跳びが大きいから道悪はあまり良くない。それを考えれば前走はよく走っているし、馬場が良ければしまいはもうちょっと伸びていたんじゃないかな」。休み明けの上にマイナス材料の道悪でも2着を確保した前走は内容が濃い。2走前のラジオNIKKEI杯2歳Sは1番人気4着に敗れたが「ソエ(若駒特有の管骨の痛み)を気にしていたからな。今はもう大丈夫。あの時とは違う」と力を込める。

 昨夏の札幌でデビューする予定だったが軽い骨折で秋にズレ込んだ。それでも新馬→京都2歳Sを制して、しっかりクラシック路線に乗った“持ってる”素質馬が本番でも勝負強さを発揮するかもしれない。

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2012年4月11日のニュース