【クイーンS】復活Vは当然!一手先読むサンテミリオン
真夏の復活劇へ――。14日の札幌メーン「第59回クイーンS」で昨年のオークス馬サンテミリオンが復帰する。不振に終わった昨秋から長期休養を挟み、立て直しに成功、陣営のムードは上々だ。劇的なアパパネとのG1史上初の1着同着から1年2カ月あまり。ライバルとの再戦を見据え、いきなり好勝負が可能な気配だ。
昨年のオークス馬サンテミリオンが約9カ月ぶりにターフへ戻ってくる。昨秋は精彩を欠いた。夏を挟んでぶっつけで挑んだ秋華賞は18着。続くエリザベス女王杯は9着に終わった。土谷助手が苦闘の日々を振り返る。
「肉体的な部分でオークスの頑張りが響いたかな。なかなか回復できないまま秋を迎えてしまった」
激戦の代償は予想以上に大きかった。2戦の後は思い切って長期休養へ。社台ファームで英気を養った後7月22日にいったん函館入りし、28日に札幌競馬場へ移動。ここまで長めの追い切りを4本消化してきた。1週前追いはダートコースで6F85秒7~12秒9。感触について「戻っていますね」と断言する。
「これだけ休みましたし体のどこにも痛いところがない。いい感じです。あとは調教をこなして息さえできればまだやれる。仕上がりは早い馬なんで、十分間に合うと思う」
復帰した行く末にもう1度、戦いたい相手がいる。アパパネだ。昨年のオークスではG1史上初の1着同着で女王の称号を分け合った。ただし、その後の歩みは対照的。ライバルは昨秋には牝馬3冠を達成し、今春のヴィクトリアマイルでは最強牝馬ブエナビスタを下した。今秋のエリザベス女王杯では、史上初の牝馬限定G1完全制覇という偉業が懸かっている。土谷助手はひそかに対抗心を燃やしていた。
「阻止する馬がこの馬であってほしい。そう思って調整している」
実績の上では差を付けられたが、負けなかったという自負がある。この秋、アパパネに挑戦状を叩き付けるには復活をアピールすることが急務。いきなりから「普通に走ってくれれば勝負になる」と結果を求めていく姿勢。今回は休み明けとはいえG3の場。ほかにG1馬はいない。地力で圧倒するシーンも十分だ。
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