【日本ダービー】昨年ヤケ酒も…小牧コティでV焼酎!

[ 2011年5月27日 06:00 ]

<日本ダービー>コティリオンで悲願の勝利を目指す橋口師(左)と小牧騎手

 コティリオンで悲願のダービーVを狙う橋口師。「オレには縁がないのか…」と肩を落としたことは実に過去4回。ダンスインザダーク、ハーツクライ、リーチザクラウン、ローズキングダムで2着。あと一歩のところで栄冠を逃し続けてきた。

 一方の小牧。昨年はローズキングダムでダービーに臨むはずが、前の週に痛恨の騎乗停止。「あの時は落ち込んだ。何でこんな時に?と思ったよ」。無念さのあまり人前から姿を消すように鹿児島の実家に帰郷していた。あれから1年。「なるようにしかならんことって多いからね。開き直りの精神も備わったし、人間として大きくなったと思うんだけど」と悟りの心境を口にした。

 NHKマイルCのレース後には脱鞍所でコティリオンに思い切り足の甲を踏みつけられた。最後方の位置からよく2着に追い上げたという充実感が瞬時に吹っ飛ぶような痛み。蹄鉄の跡がクッキリと残った。「今はかゆくなってきた」と足の甲に目をやって笑いを誘う。「あの時は、コティリオンが“まだ走り足らんぞ!”と僕におきゅうをすえたのかな」

 ダービーと同じ府中の舞台で上がり33秒4の極限の鬼脚。折り合いを欠けば撃沈…が常識でも小牧の本心は違う。「折り合うのがベストだが、折り合いを欠いても最後は必ず伸びる」と相棒を信頼する。

 ダービー当日は将来のジョッキーを夢見る長男の加矢太(かやた)君(14)がスタンドで観戦。父とコティリオンの動きしか目に入らないことだろう。

 昨年、ローズキングダムに乗れないやりきれなさを紛らわすため、浴びるように飲んだ芋焼酎。もし今年勝つようなら、勝利の美酒はワイン、シャンパン?「いや、焼酎。勝ったら森伊蔵の銘柄がいい」と小牧。調教師、騎手それぞれの思いを乗せた大一番が目前に迫っている。

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2011年5月27日のニュース